2019年6月27日(木)

「日本製」人気で増産 化粧品受託製造の日本色材

2017/6/8 6:30
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化粧品受託製造の日本色材工業研究所は口紅などメーキャップ商品を中心に増産体制を整える。約10億円を投じて茨城県つくば市の工場を増設し、同工場の生産能力を7割高めた。「日本製」をアピールして中国市場などを開拓しようという化粧品メーカーからの受注増に対応する。同社は海外でのM&A(合併・買収)にも乗り出しており、積極投資で成長を加速する。

つくば工場の生産能力を7割高める

つくば工場の生産能力を7割高める

つくば工場を従来より3割広い約1万平方メートルに拡張。生産ラインを4本増やしたほか、化粧品を保管するための倉庫も整備した。6月末までに約50人の従業員を新たに投入する。

新設ラインでは口紅やマスカラなどを製造する。特に受注が伸びている口紅やファンデーションなどの加熱充填商品では専用の生産スペースを設けた。口紅を固める際に急速に冷やす冷却装置も自動化した。

同社は化粧品の中身からパッケージまで幅広く受託製造しており、国内外の約400社を顧客とする。国内ではつくばのほか、神奈川県座間市と大阪府吹田市に工場を持つ。つくば工場は化粧品の製造・品質管理に関する最新基準に準拠した施設で、将来の中核工場として整備を進めている。

日本色材工業研究所が増産に踏み切った背景には、国内と海外の2つの要因がある。国内では訪日客による化粧品の購入が増え続けており、同社の受注も過去2年間は2桁台の伸びを示しているという。

さらに、中国を中心としたアジア市場を開拓しようという外資系化粧品メーカーからの受注も急激に増えている。高品質のイメージがある「日本製」を前面に出して販売しようという思惑があり、日本に製造拠点を持たないメーカーなどから注目されているという。

国内の主要化粧品メーカーでつくる日本化粧品工業連合会によると日本の化粧品輸出額は16年に初めて輸入額を上回った。中国での販売増が目立つが、「将来的にインドネシアやタイでの需要も伸びる」(同社)。矢野経済研究所は16年度の化粧品の受託製造の市場規模を2504億円と予測しており、20年度には2861億円に増えるとみている。

日本色材工業研究所は今年1月、子会社を通じてフランスの化粧品受託製造会社を買収した。国内外での積極投資により、グループ売上高を2021年度に約1.5倍の150億円に引き上げたい考えだ。

(柴田奈々)

[日経産業新聞2017年6月8日付]

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