不審者をグーグルAIが判断 米VBの監視カメラ

2017/6/8 6:30
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VentureBeat

残念ながら、スマートホームの実現は遅々として進んでいない。だが、米ネスト・ラボは新たな家庭用監視カメラ「ネストカムIQ」で、住宅をもう少しスマートにしたいと考えている。この機器の価格は299ドル。4Kカメラを搭載し、米グーグルが開発してきた人工知能(AI)技術の一部を使っている。

■5月末に販売開始

ネストは5月31日、米国でカムIQの事前注文を開始した。1カ月以内に初回分を出荷できる見通しだ。このカメラは8メガピクセルで、最大12倍のデジタルズームを可能にする4Kセンサーを搭載。部屋の端にいる人の顔をズームし、クリアな画像を撮ることができる。カメラで1080pのビデオ撮影が可能なため、4Kセンサーはズーム機能に特化する。

ネストの新型カメラの機能は5月下旬、報道で事前に明らかになった。

カムIQはズーム機能を使って的を絞り、130度の視野角で侵入者を追跡するソフトウエアも搭載されている。このソフトウエアは、アラームを発する前に、人とペット、もしくは壁に映った影を識別するようにも設計されている。

30日相当の動画を保管できるサービス「ネストアウェア」を契約している顧客は、グーグルのAIを使ったクラウドベースのアルゴリズムも利用できる。例えば、顔認識技術は家族の一員を認識し、見知らぬ人と区別できる。カメラのマイクは隣の部屋のポッドキャストやラジオの音は除去するが、カメラの届かない範囲で人の話し声や犬の鳴き声を認識すると、音声アラームを発する。

カムIQは、カメラを遠隔監視する側が持つ、人やモノの問題にならない動きまでいちいち通知してくるという不満に対処しようとしている。ネストは米アルファベットの子会社であるため、グーグル検索と同じAI基盤を活用する構えだ。

「グーグルのスンダル・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は、先週の(開発者向け年次会議)I/O(アイオー)で、AI事業を最重視する方針を強調していた。これはAI技術を具体的な事例に直接応用することであり、それが家庭用の静止カメラだ」。ネストのプロダクトマーケティング部門のリーダー、マキシム・ベロン氏はベンチャービートの取材に対してこう説明した。

ネストカムIQには初代機に比べて7倍強力になったスピーカーや、ノイズやエコーを抑えて音をクリアにするために3つのマイクが搭載されている。940ナノ(ナノは10億分の1)メートルの赤外線発光ダイオード(LED)も2つ使われているため、暗闇でのビデオ映像には夜間の映像につきものの赤色発光がみられない。

グーグルが2014年にネストを32億ドルで買収して以来、このコネクテッドホーム機器メーカーはやや窮屈な思いをしているようだった。当初はアルファベットの設立でネストの資金が増え、自由度も増すと思われたが、ネストは社内目標を達成できなかったと報じられている。

ネストは4月、ハッカー対策として、温度コントロール(サーモスタット)にグーグルの2段階認証を導入した。カメラにも同じ2段階認証技術を採用する予定。ベロン氏は今後も製品にグーグルのAIを活用し、スマートホームの実現を目指す方針を示している。

ベロン氏は「当社には総合プランがある。今後はグーグルと多くの分野で協力する」と述べている。

By Kevin Kelleher

(最新テクノロジーを扱う米国のオンラインメディア「ベンチャービート」から転載)

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