2019年8月25日(日)

残業40時間ありえない 就活生100人調査

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2017/6/1 6:30
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残業が月40時間なんてありえない――。2018年春卒業予定の大学生の採用選考がきょうから正式に始まるのをうけ、日本経済新聞社は「就活学生100人アンケート」を行った。浮かび上がってきたのは、長時間残業への強い拒否感だ。

東京のオフィス街ではリクルートスーツ姿の学生が目立つ(5月24日、東京・大手町)

東京のオフィス街ではリクルートスーツ姿の学生が目立つ(5月24日、東京・大手町)

「1日あたり1~2時間が許容範囲かな」。リクルートスーツ姿が目立ち始めた5月中旬、東京・大手町で記者の質問に答えてくれた就職活動中の男子大学生は語った。女子学生も「1日に2時間を超えるようだと、ちょっときついですね」と話してくれた。

アンケートでは「月にどれくらいまで残業しても構いませんか」との質問を設けた。最も多かったのが「20~40時間(1日あたり1~2時間)」の43%だった。「20時間未満」と「残業はしたくない」をあわせると60%に達した。就活学生の10人に6人は月40時間を超える残業はしたくないと考えていることになる。

■転勤にも拒否感

15年12月に電通の新入社員が過労で自殺したのを受け、長時間労働を見直す動きが広がった。安倍晋三首相が3月に経団連の榊原定征会長と連合の神津里季生会長に要請する形で決まった残業時間の上限規制では、労使協定を結べば「月平均60時間(年720時間)」までは認められることになった。首相の指示で繁忙期は「月100時間未満」となり、19年度の運用開始を目指している。

だが、就活学生にとって月60時間の残業はかなり厳しい水準のようだ。ましてや繁忙期の100時間は想定外だ。アンケートで「80時間を超える残業しても構わない」と答えた就活学生は6%しかいなかった。就職情報サービス大手のマイナビの栗田卓也・HRリサーチ部長は「残業時間は短い方が良いと考える学生が多い」と分析しており、就活学生のブラック企業への警戒感は強い。

大企業で働くには付き物と言える転勤への拒否感も強い。勤務地について聞いたところ「同じ場所で勤務したい」が52%だった。アンケートに応じた女子学生は「結婚や出産を考えると転勤したくない」と話している。「海外転勤したい」は11%しかおらず、将来、人員配置に苦労する可能性が高い。

若年人口の減少を背景に新卒採用市場が学生優位になっていることもあり、会社説明会などで企業の人事担当者は自社の働き方改革の施策を積極的にアピールしているようだ。アンケートで「働き方改革という言葉を知っていますか」と聞いたところ「知らない」と答えた就活学生は9%しかいなかった

ただ、就活学生が考える働き方改革の中身は対症療法的なものにとどまっている印象がある。

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