2017年11月24日(金)

働いてマイルをゲット オンデーズ、福利厚生に知恵

2017/5/31 6:30
保存
共有
印刷
その他

 仕事をしながら社内通貨をためて、特典に交換する――。眼鏡専門店のオンデーズ(東京・品川田中修治社長)が福利厚生の一環として新しいインセンティブ制度を始めた。出勤や売り上げ達成などで「マイル」をためて、獲得数に応じて商品や旅行などの特典と交換する。「ゲーム感覚」、社員のやる気を引き出そうとしている。

社内仮想通貨はスマホで管理できる

 新しい福利厚生制度「STAPA(スタパ)」は航空会社のマイレージサービスをモデルに開発した。4月に試験導入し、5月から全社で本格的に運用を始めた。

 マイルは例えば社員なら1日当たり「デイリーボーナス」として100マイル(勤続5年目以降は200マイル)支給される。1カ月無遅刻無欠勤だと9000マイル、1年間だとさらに3万マイルをボーナスとしてもらえる。

 店舗が月次売上高を達成すると、店長は3万マイル、社員は9000マイルをもらえる。「アイデアポスト」と呼ぶ業務改善提案をすれば、900マイル。その提案を社長が「素晴らしい」と評価したら3万マイルもらえる。1マイルは3円相当を想定する。

 獲得マイル数に応じて「一般」「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「ダイヤモンド」とステージ(地位)が上がっていく。ステージによってロボット掃除機や乾燥機、米アップルのスマートフォン「iPhone」などと交換できる。

 国内旅行や海外旅行のほか「中国にある眼鏡工場の見学ツアー(4泊5日)」や「会員制の超高級クラブに田中社長と遊びに行く」といったユニークな特典も用意し、モチベーション向上につなげる。ステージは全日本空輸(ANA)のマイレージ制度を参考した。

 特典だけでなく、先輩や後輩とも交換もできる。例えば急用でシフトを変わってもらった時など、お礼として500マイル(1500円相当)を渡すといった使い方も想定している。もらう方も現金だと気が引けるが、マイルを使えばお礼の気持ちを表しやすいとみている。必ず受け取る必要はなく、断ることもできる。上司が成果を上げた部下に「よく頑張った」と褒めて、渡すこともある。

 オランダやオーストラリアなど遠隔地にある店舗を訪れてもマイルを渡す仕組みも作る。来店はスマホの位置情報で確認する。田中社長は「せっかく沖縄や台湾へ行ったのに、店舗を見ずに帰ってくる社員が多い」という。現場でしか得られない情報に触れる機会を増やす狙いだ。遠くて行きにくい店舗ほどマイルを高く設定するなど工夫を凝らす。

 マイルはインターネットの専用ページやスマホのアプリで確認できる。

 オンデーズは各地域の営業担当マネジャーを社員による選挙で決めるなど、ユニークな人事制度で知られる。田中社長は「やる気のある社員は選挙で上位の役職を目指せるが、女性社員は子育てなどで難しい場合がある。管理職にならずとも、真面目な社員が評価される横軸の仕組みを作りたかった」と説明する。

 将来は企業などへのスタパを提供する子会社を立ち上げる予定だ。すでに3、4社からスタパ制度を導入したいと問い合わせが来ているという。

マイルが増える楽しさを様々な場面で提供し、「仕事が強制されるものでなく、ゲーム感覚になる」(田中社長)としている。  (沖永翔也)

[日経産業新聞 5月31日付]

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報