2018年5月21日(月)

東京五輪で輝け、「都市鉱山メダル」

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2017/5/30 6:30
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 東京五輪・パラリンピック組織委員会は、3年後の大会で表彰台に立つアスリートに贈る金、銀、銅メダルを全て国内の都市鉱山から製造するプロジェクトを正式決定した。メダル全てを「都市鉱山メダル」とするのは、五輪史上初めての試みとなる。実現の可能性や狙いを提案者の1人である物質・材料研究機構のアドバイザー、原田幸明氏に聞いた。

都庁に設置された「メダル協力ボックス」では携帯電話などが回収されている

都庁に設置された「メダル協力ボックス」では携帯電話などが回収されている

 ――都市鉱山メダルとは一体、どのようなものなのでしょうか。

 「まず都市鉱山とは、家電製品や携帯電話など都市で廃棄される電子機器の中に存在する金銀銅などの金属資源を指す。例えば、デジタルカメラやテレビ、プリンター、電子レンジ、ゲーム機、ドライヤーなどといった身近な製品には貴重な金属資源が大量に含まれている。これらの不用品を一般家庭から集め、取り出したリサイクル金属で作製したメダルを都市鉱山メダルと呼んでいる」

 ――2020年の東京五輪・パラリンピックで採用されることの意義について、教えてください。

 「五輪はスポーツだけでなく、持続可能な社会づくりを目指す祭典でもある。金、銀、銅の金属を天然鉱山から採取するということは、大規模な開発を行って地球資源を使用することになる。都市鉱山を有効活用して限られた金属資源を循環する仕組みを作ることは、地球環境への負荷を減らすことにつながる」

 「16年に開催されたリオデジャネイロ五輪では銀と銅のメダルに30%リサイクル金属が使われたが、全メダルをリサイクル金属とした事例は過去にない。3年後の東京五輪が、史上初めての試みになる。『もったいない』精神が豊かな日本だからできると考えている。リサイクル意識を社会に根付かせることを東京五輪のレガシー(遺産)としてほしいものだ」

 ――メダルを作るのに必要な金属の量は。

 「オリンピック・パラリンピックでは約5000のメダルが授与される。金・銀・銅メダル用にそれぞれ、9.6キログラム、1210キログラム、700キログラムが必要だ。金9.6キログラムは、携帯電話だけなら数十万台、パソコンだけなら数万台に相当する。ただ金メダルは銀の土台に金メッキを施しているため、銀や銅より必要量は少なくなり、必ず集まるものと期待している」

 ――都市鉱山だけでメダルに必要な金属は集まるのでしょうか。

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