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米男子ツアー2勝目 21歳の金シウ鍛えた逆境
ゴルフジャーナリスト ジム・マッケイブ

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2017/5/25 6:30
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2012年、金シウ(韓国)は旧ルールで最後となった予選会で、米男子ゴルフツアーに出場するためのシード権を獲得した。ところがそのとき、彼はまだ17歳。正式なメンバーとなるには13年6月に18歳になるまで、我慢強く待たなければならなかった。

話変わって5月中旬(11~14日)、米フロリダ州のTPCソーグラス(パー72)でプレーヤーズ選手権が行われ、21歳になった金が最終日になってトップに立った。するとこのときも、ビッグトーナメントで最後までリードを保つには若く、経験がなさすぎる――やはり年齢が障害になるとみられた。

巡ってきた好機、1回でものに

ただ、勝つことに年齢制限はなく、しびれるような状況に冷静に対処した金は、巡ってきたチャンスを1回でものにしている。

ベテランのようなゴルフで、勝利を引き寄せたのが印象的だった。あの日、舞台となったTPCソーグラスのスタジアム・コースは選手らに容赦なく牙をむき、2位タイとなったベテランのルイ・ウーストハイゼン(南アフリカ)とイアン・ポールター(英国)、そして元世界ランキングトップのジェーソン・デー(オーストラリア)、ロリー・マキロイ(英国)らでさえコースマネジメントに苦戦。勝った金も例外ではなく、10回もパーオンできなかった。ところが、他の選手が同様の状況でスコアを落としていく中、金はことごとくパーをセーブ。通算10アンダー、278で優勝し、賞金189万ドル(約2億1000万円)を獲得したのだった。

44回目の大会史上、21歳での優勝は最年少。22歳になる前に米男子ツアーで通算2勝目を挙げたのはタイガー・ウッズ、ジョーダン・スピース(ともに米国)、セルヒオ・ガルシア(スペイン)に次いで4人目となった。

世界のゴルフ界にまた一人、新星現る、といったところだが、マスターズ・トーナメント、全米オープン、全英オープン、全米プロ選手権に次ぐ第5のメジャーとも目される大会で勝ったからとはいえ、それによって彼の地位が保証されたわけではない。

彼のキャディーを務めるマーク・カレンズ氏も冷静だった。

「しばらくは、彼のことをみんなが覚えていると思うけれど……」

5年間シード権、立て直す余裕も

後が続かなければ、他の若手選手の活躍にあっという間に埋もれてしまう、ということだろう。

しかし、プレーヤーズ選手権に勝ったことで、向こう5年間のシード権を勝ち取ったのは大きい。というのも、13年にデビューした後、ことごとく予選落ちをした金はあっさりとツアーシード権を失った。結果、その後2年間は「WEB.COM」という下部組織でのプレーを強いられた。昨年8月、「ウィンダム選手権」で初優勝すると向こう2年間のシード権を得たが、2年と5年とではまるで違う。彼はこれでケガをしても、不振に陥っても、立て直す時間的な余裕を得た。

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