フルスイングの余韻(山崎武司)

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山田や筒香、中田… 不振の影にWBC?

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2017/5/14 6:30
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開幕から1カ月半、球界を代表する強打者たちにようやくエンジンがかかってきた。昨季の本塁打王、DeNAの筒香嘉智は今季1号が出るまで92打席もかかった。日本ハムの中田翔は故障で一時戦列を離れ、チームの低迷の一因にもなった。

にわか普請の影響ありあり

ヤクルトの山田哲人は深刻だった。4月末までの成績は打率1割9分1厘、2本塁打、8打点。4月下旬からは26打席連続無安打とどん底を味わった。僕のような2割5分ぐらいの打者であれば2割前後でも「まぁ、そんなもんだろう」でやり過ごせる。けれども山田は2年連続で3割30本塁打を記録したハイレベルな選手だ。精神的に相当こたえたと思う。

ヤクルト・山田は4月末の打率が1割台と低迷した=共同

ヤクルト・山田は4月末の打率が1割台と低迷した=共同

よくいわれるのはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の影響だ。彼らはいずれもWBCで主軸を務めた。ヤクルトのバレンティン、ソフトバンクのデスパイネらWBCで大活躍した外国人選手たちも出遅れ気味だったところを見ると、多少なりとも影響はあったのだろう。そう考えざるを得ない。

気持ちの持っていき方も難しかったのではないか。あれだけの真剣勝負で完全燃焼した直後、すぐにまた気持ちを奮い立たせられたかどうか。

打者は毎年春先にバットを振り込み、開幕に向けて状態を上げていく。キャンプはイメージと体の動きを一致させていく大切な時間なのだが、3月にWBCがあった今年は、本来なら1週間かけたい基礎練習を半分でこなすなどして間に合わせたはずだ。短期間の大会はそれでも乗り切れた。だが長丁場のレギュラーシーズンとなると、にわか普請では難しい。はたから見ればそんなに違うものかと思うかもしれないが、これは全然違うと断言しておく。

打者はそれほど繊細だ。好調と不調の差は紙一重。バットが寝ている、体が開くなどよくある不振の原因にしても、ビデオで見てもその違いを判別するのさえ難しい。感覚ほど当てにならないものはないけれど、それでも感覚は大切だ。安打が出ていても自分ではどうもしっくりこないということもあるし、感覚はいいのに映像を見ると不調時に近いというのも珍しくない。疲労がたまれば無意識にどこかで補おうと体がいつもと違う動きをし、良い感覚が消えてしまうこともある。

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