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新人・佐々木、苦境のロッテ支える実戦派

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2017/4/25 6:30
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ドラフト1位ルーキーの初登板をチームの起爆剤にしよう、と打線が張り切って前半から援護点をもぎ取ったのも大きかった。相手投手が今季初登板の斎藤佑樹というのも、結果から見ればラッキーだった。勝ち運に恵まれたプロデビュー戦といえる。

20日のソフトバンク戦では敗れたが、連打を一度も許さなかった=共同

20日のソフトバンク戦では敗れたが、連打を一度も許さなかった=共同

次の試合はその真価が問われることになる。結果は勝敗こそ逆になったが、20日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)の方が内容はよかった。真っすぐの最速は144キロだったが、何よりストレートの割合が増えた。自身が「動くボールで打ち取れた」と表現したナチュラルに右打者の内角に切れ込んでくるシュート気味の球が有効だった。ベストオーダーのソフトバンク打線に、連打を一度も許さなかった。中村晃の先制適時打も、左翼・パラデスが一度前進しながら伸びた打球にバンザイしてしまう拙守による二塁打だった。7回を5安打、与四球3つで1失点。その数字以上に初戦からの改善が見られた。

監督「違う一面見せてくれた」

「カーブ、スライダーはよかった」と、言葉は少なめながら、前回からの前進を認める。「スピードが出ていない。そこは直したい」と直球には不満そうで、さらに「思い描いたようなボールはなかった」とも。それでも伊東監督が試合前に話していた「1点取られても2点目は与えないように、辛抱強く投げてほしい」という要望はクリアした。初登板初勝利の際には「ピンチで踏ん張れたのは彼の持っている力。上出来」とおだてるような褒め言葉を並べたが、この試合の後は、素直に「いいピッチングをしていた。(味方が)点を取れないなか、よく我慢した。違う一面を見せてくれた。次が楽しみ」と、評価するコメントが続いた。

惜しむらくは、いまの打撃陣の得点力が乏しいこと。打率は12球団唯一の1割台、本塁打数も最低の5本である。「打てない守れない」状態の新外国人、パラデスはついに2軍落ち。もう1人のダフィーもやっと打率2割で本塁打ゼロである。昨季の首位打者、角中勝也が右脇腹痛で戦線離脱。清田育宏も2軍で調整中と、将棋にたとえるなら飛車角に加えて金銀、桂馬もいないような現状。エース涌井が1勝3敗、昨季の最優秀防御率、石川歩が0勝3敗と、先発陣がそろって苦しんでいるのは、やはり「先に点はやれない」といらぬプレッシャーがかかっているからに違いない。その中で曲がりなりにも試合を壊さず、僅差の展開にできているのはやはり佐々木の能力というのは褒めすぎか。

佐々木は20日の登板後、再び出場選手登録を抹消された。出番を待つほかの先発陣への配慮や新人への気遣いもあるのだろうが、5月からしばらくは毎週6連戦が組まれている。佐々木の登板機会もぐっと増えるはず。そこで、あるかどうかわからない打線の援護を待ちながら、どこまで自分の投球を見せられるか。「走者を出しても返さない」「悪いなりに点は与えない」持ち味が発揮できれば、チームにとっても大きな戦力となる。

(土田昌隆)

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