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マラソン界に朗報 大迫「ボストン3位、予想以上」

2017/4/21 16:10
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 低迷が続く陸上男子マラソン界に、久々に明るい話題が舞い込んだ。17日のボストン・マラソンに出場した大迫傑(25、ナイキ・オレゴンプロジェクト)が、初マラソンながら2時間10分28秒をマークして3位に入った。同大会での日本男子の表彰台は1987年に優勝した瀬古利彦氏以来30年ぶり。20日に帰国した大迫は「5、6位を狙っていたので、順位は予想以上の結果でうれしい」と喜びを語った。

ボストン・マラソン男子で3位に入った大迫=共同

ボストン・マラソン男子で3位に入った大迫=共同

 トラックの5000メートルと1万メートルの2種目で昨夏のリオデジャネイロ五輪に出場した陸上界期待のホープ。トラックを主戦場としている25歳は今回のマラソンについて、順位や結果にこだわらず走り抜くことが目的だったという。「トラックは呼吸がつらいけれど、マラソンは脚にくる。つりそうになった」。未知の距離で体の反応が違うことを実感した一方で「走ってみるとそこまで壁は感じなかった」という。「地道にトレーニングをしていけば、いずれは(マラソンでも)戦えるかもしれないという希望を持てた」。頼もしい言葉に、今後の伸びしろを感じさせる。

 早大時代は4年連続で箱根駅伝を走り、エースとしてチームをけん引してきた。1万メートルで日本人学生最高記録を樹立し、スピードランナーとして名をはせた。2013年の世界選手権にも出場。21位と結果は振るわなかったが、「力の差もわかった。ここからスタート。世界に挑戦する気持ちがさらに強くなった」と語っていた。

 大迫が他のランナーと一線を画していたのは、学生時代から常に「世界」を意識していたからだ。大学4年時は主将を務めながらチームの練習から離れて海外遠征し、箱根駅伝の直前も米国でトレーニングを重ねた。卒業後もそれを貫き、15年3月に日清食品を退社。スポーツメーカーのナイキが運営する「ナイキ・オレゴンプロジェクト」に所属し、プロランナーとして新たな一歩を踏み出した。米オレゴン州に拠点を置き、練習する日々だ。

 成長曲線を描き続ける25歳は、着実に実績を積み重ねてきた。15年7月に5000メートルで日本新記録(13分8秒40)を打ち立て、昨年の日本選手権では5000メートル、1万メートルで2冠、リオ五輪も経験した。今年からはマラソンにも挑戦。スタミナ強化にも努めてきた。今回の快走は「コーチとしっかり対話をして、目標を決めてプロセスを考えた」成果でもあった。

 約2週間後には練習拠点の米国に戻り、8月の世界選手権(ロンドン)出場に向けて動き出す。6月の日本選手権は1万メートルに挑む予定で、「昨年より上回る結果を出せる」と自信をみせる。

 20年東京五輪に向けて将来有望なランナーが今後どの道を歩んでいくのか。「自分の中ではマラソンでって思いもあるけれど、トラックもやりながらどっちが伸びるかで今後決めていきたい。どんな形であれ、東京五輪の代表に必ずなりたい」。トラックとマラソン。自分が納得して決断できるまで、二兎(にと)を追い続ける。

(田中千裕)

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