2018年6月20日(水)

トラック大手、ITで運送会社の負担軽減

2017/4/18 6:30
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 トラック大手がIT(情報技術)を活用した車両管理機能の充実を競っている。日野自動車とUDトラックスは、通信機能を使い車両の状況を即座に把握できるシステムを導入。三菱ふそうトラック・バスは全地球測位システム(GPS)で走行予定の道路の勾配を予測し省燃費につなげる。人手不足で運送会社の経営が厳しさを増すなか、IT装備で管理コストや燃費をいかに軽減できるかが販売競争の焦点になってきた。

 日野自動車は14年ぶりに全面改良した大型トラック「プロフィア」と16年ぶり全面改良の中型「レンジャー」を今月から順次発売する。車両内の機器に取り付けたセンサーが車両の状態を把握。24時間いつでも遠隔から監視し、車両情報を日野の販売店に送信する。

 車両の状態から整備がそろそろ必要と判断した場合、トラックの利用者に通知する。トラックが故障などで停止すると、復旧のために整備担当者を派遣する時間が必要になる。故障や不具合などでトラックが止まる前に点検ができるため、稼働率の向上が期待できる。

 UDトラックスは大型「クオン」を13年ぶりに全面改良し販売を開始した。通信システム「UDインフォメーションサービス」では、通信機能で遠隔から車両の状態を把握。GPSを活用して車両の位置を特定し、トラックメーカーの販売店や整備拠点での修理時間の短縮につなげる。ネットを通じて燃費や走行データを分析したリポートを利用者に配信。省燃費で走れる運転方法をアドバイスする。

 三菱ふそうは大型「スーパーグレート」を21年ぶりに全面改良し5月に発売する。一定速度を維持するためのオートクルーズ機能を使用している際には、3次元(3D)の地図情報やGPSを使い、走行する道路勾配を事前に予測し省燃費を支援する。勾配に合わせ適切な燃料噴射制御やギアを選択し、無駄な燃料消費を回避する。特に上りや下りの坂が多い高速道路で効果を発揮できるという。

 ITや通信機能の充実はトラックの競争力を左右する要素になりつつある。UDのヨアキム・ローゼンバーグ会長は、「これからはサービスを売っていく。デジタル化やコネクティビティがより重要になる」と話す。通信機能は自動運転で車両と車両をつなぐ技術などが欠かせないことから、各社は研究開発を本格化させている。

(企業報道部 花井悠希)

[日経産業新聞 2017年4月18日付]

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