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ゴルフやゴルフ場 次世代へ引き継ぐために
公益財団法人ゴルフ協会専務理事 山中博史

(3/3ページ)
2017/4/19 6:30
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例えば、ドロップの仕方も簡略化したり、従来はペナルティーのついた「グリーン上で旗竿(さお)を立てたままパットして竿に当たる」ケースを無罰にしたり、カップまで遠い人からだったプレーの順番を「準備ができたプレーヤーからプレーしてよい」と変えてプレーのスピードアップを図ったりしています。これまで長くゴルフに親しんできた人にとっては違和感があるでしょうが、これから始める人にはよりわかりやすいものになっています。

私も競技委員としていろいろな場面に立ち会ってきましたが、今回のルール改正の考え方に賛成です。「ゴルフという素晴らしいゲームを次の世代に引き継いでいくためには、何をどうしていけばいいいのか。そのためにはこれまで楽しんできた人たちが多少違和感を持ったとしても、次の世代にとってよいものを」というサステナビリティーを考えた彼らの姿勢はさすがだと思います。

地域社会に受け入れられてこそ

もう一つテーマになったのは、地域とゴルフの関わり方です。ゴルフ場の周囲には農地、森林、河川、宅地などいろいろな土地が広がっています。そこにかかわる人たちもいらっしゃいます。こうした地域コミュニティーにどのように受け入れてもらい、どのようにかかわっていくのかは重要です。

ゴルフ場という環境は、人間が自然に手を入れてつくり出されたものです。ですから放っておけば、また元の姿に戻ろうとします。ゴルフ場として運営していくためには、これでは困る。しかし、自然と対立しても勝てるわけがありません。自然との"折り合い"をどうするのか。コース内の林や池の生物多様性をどう考えるのか。サステナビリティーの観点から、自然の一部であるゴルフ場をどう仕立てていくのか。

関心の高いテーマに220人の参加枠はすぐにいっぱいになった

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それ以外にも災害など緊急時の避難場所として広大な敷地の活用方法や、地域への経済効果(ゴルフ場利用税や雇用創出など)、さらにメンバーがいない時間帯の活用など、ゴルフ普及のために考えなければならないテーマはたくさんあります。

例えば、全組がスタートした午後3時以降は地域の子供たちに開放するというのも一つのアイデアです。2、3ホールでいいのですから、ゴルフがどんなものか体験してもらう。その代わり、目土やコースの後片付けをきちんとやることができれば、課外授業としてゴルフを役立ててもらえます。それがきっかけで、子供たちがゴルフをやろうということになればいうことはありません。

また、埼玉県の日高カントリークラブのように、高齢者にゴルフ場を開放して、ゴルフをしてもらいながら、戸外の空気に触れてもらい、認知症予防に役立ててもらうなどの取り組みも非常によい例だと思います。そうした取り組みに積極的なゴルフ場が「よいクラブ」として評価されるようになれば、メンバーにとっても誇りになるでしょうし、地域からも感謝されるようになるはずです。

ゴルフを愛する一人ひとりが、ゴルフやゴルフ場がどうしたら「持続可能」になるのか、少しでも考えていただくヒントになれば幸いです。

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