2019年3月24日(日)

写真でみつめる熊本地震から1年
残る爪痕、再建は一歩ずつ

2017/4/13 15:56
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2回の震度7を観測した熊本地震から1年。被災地を歩くと生活インフラは、おおむね復旧が進んでいるように見える。しかし一部では解体を待つ倒壊家屋が残り、道路も寸断されたままだ。再建のメドが立たない農業や観光などへの影響が続く。また住民は狭い仮設住宅での不自由な避難生活を強いられている。そんな中でも前を見つめ、一歩を踏み出す人々の姿があった。自力での自宅再建、仮設店舗での営業再開、家業を守るために都会から戻った男性。

再び桜の花が満開となった被災地の今を写真特集にまとめた。

1階部分が崩落し、解体を待つマンション(6日、熊本市)

1階部分が崩落し、解体を待つマンション(6日、熊本市)

崩落したまま崖に残る阿蘇大橋(3日、熊本県南阿蘇村)

崩落したまま崖に残る阿蘇大橋(3日、熊本県南阿蘇村)

東海大の学生が住んでいたというアパートの撤去作業。いまも車が下敷きになったままだ(1日、熊本県南阿蘇村)

東海大の学生が住んでいたというアパートの撤去作業。いまも車が下敷きになったままだ(1日、熊本県南阿蘇村)

損壊したままの住宅が残る一方、建物解体後の更地が目立ち始めた熊本県益城町の中心部(4日)

損壊したままの住宅が残る一方、建物解体後の更地が目立ち始めた熊本県益城町の中心部(4日)

立野地区の崩落現場に手向けられた花(10日、熊本県南阿蘇村)

立野地区の崩落現場に手向けられた花(10日、熊本県南阿蘇村)

熊本県南阿蘇村で農業を営む藤本和信さん(37)。地震で10ヘクタールの水田が傷んだり、水源の確保ができず今年も作付けを断念。牧草に転作した水田も今なお少しずつ崩れている(9日)

熊本県南阿蘇村で農業を営む藤本和信さん(37)。地震で10ヘクタールの水田が傷んだり、水源の確保ができず今年も作付けを断念。牧草に転作した水田も今なお少しずつ崩れている(9日)

特産の「あか牛」を飼育するビニールハウス製の牛舎(10日、熊本県南阿蘇村)

特産の「あか牛」を飼育するビニールハウス製の牛舎(10日、熊本県南阿蘇村)

仮設住宅で夫婦と4人の子どもが生活する江口さん一家。食事のだんらんが終わると勉強部屋に変わる(11日、熊本県益城町)

仮設住宅で夫婦と4人の子どもが生活する江口さん一家。食事のだんらんが終わると勉強部屋に変わる(11日、熊本県益城町)

地震で倒壊したが解体されず手つかずのまま残る家屋(8日、熊本県益城町)

地震で倒壊したが解体されず手つかずのまま残る家屋(8日、熊本県益城町)

自宅が全壊し仮設住宅に妻と2人で暮らす西田二千六さん(76)。幼い頃には戦争や大水害を経験、長年の苦労が深いしわに刻まれていた(11日、熊本県益城町)

自宅が全壊し仮設住宅に妻と2人で暮らす西田二千六さん(76)。幼い頃には戦争や大水害を経験、長年の苦労が深いしわに刻まれていた(11日、熊本県益城町)

被災した自宅を解体、息子が自力で建て直してくれた家に住む高宮重善さん(左、80)と妻の千恵子さん(79)。「ここも仮の住まいだが、広くなって暮らしやすくなった」(7日、熊本県益城町)

被災した自宅を解体、息子が自力で建て直してくれた家に住む高宮重善さん(左、80)と妻の千恵子さん(79)。「ここも仮の住まいだが、広くなって暮らしやすくなった」(7日、熊本県益城町)

地震で自宅が半壊した村上信広さん(63)と妻の時子さん(60)。行政頼みの解体はいつになるかわからず、自費での改修工事に踏み切った。現在は自宅横の小屋で夜を過ごす(10日、熊本県益城町)

地震で自宅が半壊した村上信広さん(63)と妻の時子さん(60)。行政頼みの解体はいつになるかわからず、自費での改修工事に踏み切った。現在は自宅横の小屋で夜を過ごす(10日、熊本県益城町)

本格的な修復工事が始まり、鉄骨が差し込まれた熊本城の天守閣(13日午後、熊本市中央区)

本格的な修復工事が始まり、鉄骨が差し込まれた熊本城の天守閣(13日午後、熊本市中央区)

布田川断層が現れた益城町堂園地区では、地面に穴を掘り、地質関連調査が行われている。同町と熊本大学などが共同で実施。16日には断層の一般公開を予定している(11日、熊本県)

布田川断層が現れた益城町堂園地区では、地面に穴を掘り、地質関連調査が行われている。同町と熊本大学などが共同で実施。16日には断層の一般公開を予定している(11日、熊本県)

牛の世話をする酪農家の山田和仁さん(40)。東京で俳優として活動していたが、地震の被害で解体を余儀なくされた実家の牛舎を目の当たりにし「俺も手伝うけん、立て直すばい」と家業を継ぐ決意をした。現在は肉牛の繁殖で生計を立てるが、酪農用牛舎の新築工事が4月下旬にも着工する予定だ(8日、熊本県西原村)

牛の世話をする酪農家の山田和仁さん(40)。東京で俳優として活動していたが、地震の被害で解体を余儀なくされた実家の牛舎を目の当たりにし「俺も手伝うけん、立て直すばい」と家業を継ぐ決意をした。現在は肉牛の繁殖で生計を立てるが、酪農用牛舎の新築工事が4月下旬にも着工する予定だ(8日、熊本県西原村)

熊本県内の中高生が参加した復興ダンスイベントで踊る熊本北高校の生徒。部長の村上和奏さん(手前左、17)は、地震後に余震の恐怖から1週間ほど車中で過ごし、チームも1カ月ほど練習できなかった。「ダンスができることに喜びを感じる。今日は来てくれた人に元気になって帰ってほしい」(8日、熊本市中央区)

熊本県内の中高生が参加した復興ダンスイベントで踊る熊本北高校の生徒。部長の村上和奏さん(手前左、17)は、地震後に余震の恐怖から1週間ほど車中で過ごし、チームも1カ月ほど練習できなかった。「ダンスができることに喜びを感じる。今日は来てくれた人に元気になって帰ってほしい」(8日、熊本市中央区)

東海大学農学部を卒業し、4月から新社会人となった尾塚麗菜さん(22)。南阿蘇村のキャンパスと学生寮が被災した。地震がきっかけで、住まいに興味を持ち住宅会社に就職。「安心してもらえる営業をしたい」(10日、熊本市中央区)

東海大学農学部を卒業し、4月から新社会人となった尾塚麗菜さん(22)。南阿蘇村のキャンパスと学生寮が被災した。地震がきっかけで、住まいに興味を持ち住宅会社に就職。「安心してもらえる営業をしたい」(10日、熊本市中央区)

1月から仮設商店街で整体院を営む友田千代子さん(53)。地震で自宅兼店舗が大規模半壊した。「少しずつ以前のお客さんが戻り始めてきた。体はもちろん、気持ちも楽になるような施術をしたい」(9日、熊本県益城町)

1月から仮設商店街で整体院を営む友田千代子さん(53)。地震で自宅兼店舗が大規模半壊した。「少しずつ以前のお客さんが戻り始めてきた。体はもちろん、気持ちも楽になるような施術をしたい」(9日、熊本県益城町)

桜が見ごろとなった益城町中心部。同町在住の四位陽子さん(34)は震災前と同じように家族で訪れ、「去年と変わらない満開の桜を見ることができてほっとした」(8日)

桜が見ごろとなった益城町中心部。同町在住の四位陽子さん(34)は震災前と同じように家族で訪れ、「去年と変わらない満開の桜を見ることができてほっとした」(8日)

(塩山賢、浦田晃之介、柏原敬樹、三村幸作、山本博文、為広剛)

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