2019年7月17日(水)

欧州サッカーウォッチ(清水秀彦)

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レアルvsバイエルン、事実上の欧州CL決勝
11日から準々決勝

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2017/4/5 6:30
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サッカーの欧州チャンピオンズリーグ(CL)の準々決勝(ホーム・アンド・アウェー)が11日から始まる。楽しみなカードばかりだが、中でもバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)―レアル・マドリード(スペイン)戦は事実上の決勝といってもいいだろう。

昨季、史上最多の11度目の優勝を果たしたレアルは1990年のACミラン(イタリア)以来の連覇を狙う。対戦するバイエルンの監督が、2年前までレアルを率いて2014年に欧州王者に導いたアンチェロッティというところが興味深い。

共通する選手ありきのサッカー

アンチェロッティ時代のレアルと、ジダンが率いる現在のレアルに違いはほとんど感じない。2人とも大物選手たちに気持ちよくプレーさせ、うまく調和させることで、結果を出してきた。

選手を戦術で縛らない。自分のやりたいことをごり押しせず、選手ありきのサッカーをする。その前提として選手の序列をはっきりさせ、不協和音が起こらないようにしている。それができるのはアンチェロッティもジダンもカリスマのある人物だからだ。

現在もレアルの攻撃が基本的にはロナルド、ベンゼマ、ベイルの3人にお任せであるのは変わらない。高速のカウンターを最大の武器とする。

ただし、最近はバランスがいいとはいえず、おかしなボールの奪われ方をして相手のカウンターも受ける。ベイルが故障上がりで、ベンゼマも本調子といえないため、相手を圧倒するには至らない。

試合中に監督が何かを大きく修正するようなことはなく、選手の感性に任せているので、穴は必ずできる。そこにレアルの危うさがある。

準々決勝第1戦の4日前にスペインリーグ3位のアトレチコ・マドリードとのダービーマッチがあるのも気になる。レアルは現在、リーグ首位でバルセロナと激しい優勝争いをしているため、アトレチコ戦も重要な意味を持つ。ジダンが選手をどうやりくりするのかに注目したい。

対するバイエルンはドイツリーグを独走しているため、欧州CLに集中できる。しかも現在、チームは絶好調といっていい。

レアルのロナルドやバルセロナのメッシのような存在はいないが、レバンドフスキ、ミュラー、ロッベン、ドウグラスコスタ、リベリ、チアゴ、ビダルら攻撃陣は層が厚く、アンチェロッティがうまく使い分けている。

前監督のグアルディオラ(現マンチェスター・シティ監督)は次から次へと新しいアイデアを出し、斬新なサッカーを志向した。

選手たちは最初のうちはいい刺激を受け、夢中になっていたが、そのうち頭が疲れて、ついていけなくなってしまったのではないか。「そこまでいじらなくてもいいんじゃないか」という不満もあったはずだ。

対照的にアンチェロッティのサッカーはオーソドックスだ。選手は余計なことを考えなくて済む。「やっぱりこれだよね」という感じで、安心してサッカーができているような気がする。

野心的でスペクタクルを求めるグアルディオラ式はドイツに合わなかったのかもしれない。同じく斬新なトゥヘルが率いるドルトムントがおかしくなってしまったのを見ても、そう感じる。アンチェロッティのように堅実で実務的ともいえる監督のほうがドイツのクラブにはマッチするのかもしれない。

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