JR東 福島で風力発電開発

2017/4/3 6:30
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JR東日本は2021年をめどに、福島県で風力発電所を開発する方針だ。県が阿武隈地域で公募した開発事業者に名乗りを上げた。JR東は青森県や秋田県でも風力発電所の開発を計画している。地元企業などと協力して再生可能エネルギーの活用を拡大し、沿線地域の活性化を目指す。

JR東日本は東北で風力開発を進める(JR東日本提供)

JR東日本は東北で風力開発を進める(JR東日本提供)

建設予定地は福島県川内村で、14基程度、出力4万7600キロワットの風力発電所を建てる計画。

風力開発を手掛ける地域エネルギー開発(東京・港)と共同で設立した開発事業者の「JR東日本エネルギー開発」(同)が、県が定める仮事業者に選定された。現在、県が実施していた環境影響評価(アセスメント)を引き継いで実施しており、今後は県の選考を経て本事業者として計画の実現を目指す。

総事業費は140億円程度とみられる。JR東の投資額など詳細は未定だが、計画が進んだ段階で地場企業や自治体から出資を募り、発電所を運営する特別目的会社(SPC)を設立する。地場企業に保守や建設などの関連工事を発注し、地域貢献につなげる。

東日本大震災による東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、福島県は同県に再生可能エネルギーを集積させ、30年度に県内需要量の6割の再生エネ由来の電気を生み出す構想を掲げる。

阿武隈地域は強い風が吹く風力発電の適地。県は3つの区域に分けて事業者を公募した。もう一つの区域では福島復興風力(東京・港)が最大15万キロワットの開発を計画中でJR東も出資している。

固定価格買い取り制度(FIT)導入で東北では風力や太陽光の開発が急増。石炭火力など再生エネ以外の計画も相次いでおり、送電線不足が問題になっている。ただ、福島県は福島第1原発などが使っていた送電線を活用できるため、送電線の不安はないという。

また、送電網の少ない阿武隈山地や沿岸部についても、このほど東京電力ホールディングス東邦銀行などが新会社を設立。阿武隈地域から需要地である首都圏に送電する体制を整備する。

JR東日本エネルギー開発は、福島のほか、秋田県由利本荘市で最大5万キロワットの発電所を計画している。環境アセスが不要で計画を進めやすい出力7500キロワット未満の小規模発電所の開発も進めている。また、由利本荘市沖ではマザーズ上場のレノバが計画する最大56万キロワットの洋上風力の調査にも参加する。(庄司容子)

[日経産業新聞 4月3日付]

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