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快勝のハリルJ 中盤のダイナミズム生んだ新布陣
サッカージャーナリスト 大住良之

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2017/3/24 16:09
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バヒド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表は、アウェーの大一番、アラブ首長国連邦(UAE)戦を2-0で快勝。来年に迫ったワールドカップ・ロシア大会出場に向け、重要な意味をもつ勝ち点3を得ただけでなく、昨年来日本代表を覆っていた疑念を払拭し、大きな壁を乗り越えた。

後半、ゴールを決めて駆けだす今野。持ち前の守備力と果敢に飛び出す動きが光った=共同

後半、ゴールを決めて駆けだす今野。持ち前の守備力と果敢に飛び出す動きが光った=共同

監督が進めた脱「欧州組」という選択

日本代表の「骨格」は、昨年まで5年間同じといってよかった。アルベルト・ザッケローニ監督時代(2010~14年)に中心となったGK川島永嗣、DF吉田麻也、長友佑都、MF長谷部誠、本田圭佑、香川真司、そしてFW岡崎慎司といった「欧州組」なくして日本代表はありえなかった。

しかし昨年来、川島、長友、本田、香川、そして岡崎が所属クラブで出場機会を減らし、コンディションが極端に悪くなった。それでも彼らの経験を買ってハリルホジッチ監督が使い続けた結果が、昨年9月、ワールドカップのアジア最終予選初戦、ホームの埼玉スタジアムでのUAEに対する逆転負けという手痛い打撃だった。

その後はタイにアウェーで2-0、イラクにホームで2-1、オーストラリアにアウェーで1-1と勝ち点を積み重ねたが、プレーの低調ぶりはなかなか改善できず、ようやく会心の勝利をつかめたのは昨年11月の第5戦、サウジアラビアを埼スタに迎えて2-1で勝った試合だった。スコアこそ僅差だったが、本田も香川も岡崎も外した。右に久保裕也、中央に大迫勇也、左に原口元気を並べた若い攻撃ラインがスピードに乗った攻撃でサウジを圧倒し、内容としては「快勝」といっていいものだった。

ハリルホジッチ監督(右)は相手MFを抑える策を徹底した=共同

ハリルホジッチ監督(右)は相手MFを抑える策を徹底した=共同

相手MF対策を長時間ミーティングで

だが、それから4カ月もの時間が流れた。しかも昨年11月のサウジアラビア戦の前にはオマーンとの親善試合を入れて調整できたのに対し、今回はアウェーのUAEで、多くの選手が集合してから3日目に試合という状況だった。さらには主将としてハリルホジッチ監督から絶大な信頼を寄せられ、ベテラン勢のなかではただひとり欧州のリーグで活躍を続けている長谷部を直前の負傷で欠くという痛手を負いながら、サウジ戦を上回る試合を見せることができたのは、チームとして大きな前進だった。

UAEも昨年9月の日本戦で2得点したエースのFWハリルが負傷欠場するなど、万全の状況ではなかった。しかしUAEは天才MFオマル・アブドゥルラフマンという危険極まりないプレーメーカーをもち、日本の守備を切り裂く力をもっていた。

この試合を前に、全体練習はわずか2日間だった。だがその短期間のなかでハリルホジッチ監督は長時間のミーティングを実施、O・アブドゥルラフマンをどう抑えるかをチームに徹底したという。

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