韓国LG電子、有機ELテレビ日本で倍増狙う

2017/3/17 6:30
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韓国電機大手LG電子の日本法人、LGエレクトロニクス・ジャパンは16日、薄さ3.9ミリメートルで壁に掛けられる有機ELテレビを4月に日本で発売すると発表した。李仁奎(イ・インギュ)日本法人社長は日本経済新聞の取材に応じ「2017年の国内販売台数を16年比2倍に増やしたい」と抱負を語った。日本勢の参入も相次ぐ中、有機ELテレビの本格普及に弾みを付けたい考えだ。

「壁との隙間を最小限にし、全く新しい視聴スタイルを提供する」と語る李仁奎社長

「壁との隙間を最小限にし、全く新しい視聴スタイルを提供する」と語る李仁奎社長

同社が4月上旬に発売する有機ELテレビは3シリーズ4機種。壁からパネルの表面までが約3.9ミリメートルの65型「OLED W7P」(予想実売価格は税別100万円前後)は絵画やポスターのように壁に掛けられる。李社長は「有機ELだからこそのデザイン。インテリアに合うようにシンプルを追求した究極のテレビ」と語り、最新のパネル技術でピーク輝度を従来の25%向上させた。

16年4月に前モデルの発表会で掲げた「16年の有機ELテレビの世界販売は100万台」という見通しについては、「ほぼ計画通り。17年はさらに拡大する」とした。「好調な欧米や韓国に比べると日本はまだ少ないが、家電量販店で専用コーナーができるなど認知度が上がっている」(李社長)という。

W7Pは1月、米ラスベガスで開かれた世界最大の家電見本市「CES」でお披露目した製品だ。これまで新製品の日本市場への投入は米韓に後れを取っていたが、W7Pは世界同時発売する。高価格な有機ELテレビの積極投入を、ブランドイメージの向上につなげる狙いがあるためだ。

LGはアジア全域で白物家電を拡販して収益を稼いでいるが、日本では白物は日本ブランドが強い。「中韓製品は『安かろう悪かろう』の印象がある」(李社長)。

そんなイメージからの脱却を図るため、LGは新分野の戦略家電であるホームクリーニング機「LGスタイラー」を1月に蔦屋家電で発売。手軽に除菌やしわ取りなど衣類の手入れができる。今後は販路を家電量販店にも広げる。「難しい日本市場では製品の差別化が必要。有機ELテレビも収益を追うだけでなくブランディング製品として強化する」(李社長)

日本勢の相次ぐ参入で競争環境は激しくなる。東芝が3月に発売しパナソニックも世界展開を計画。ソニーも画面から音が出る製品を開発した。有機ELテレビがテレビ市場に占める割合はまだ約1%(金額ベース)。李社長は「市場拡大のためにも参入はウエルカム」と語るが、狭まる家電量販店での売り場戦略など、存在感を出すための施策が求められる。LG本社でテレビ事業のトップを務めた経験を持つ李社長の手腕が問われる。

(企業報道部 中藤玲)

[日経産業新聞 2017年3月17日付]

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