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ブルゾンちえみが明かす 強気の恋愛指南、ネタの源泉

NIKKEI STYLE

ブレーク前の小島よしおやオードリー、ハライチなどが世に出るきっかけを作ってきた『ぐるぐるナインティナイン』(日テレ系)の人気企画「おもしろ荘へいらっしゃい」。若手芸人の登竜門として注目度が高まる中、859組がオーディションに参加した2017年元日の放送で初登場にして優勝に輝いたのがブルゾンちえみだ。

1990年8月3日生まれ、岡山県出身。芸名は先輩コンビ「はなしょー」の杵渕はなが3秒で命名。プライベートでもこのメイクのため、「最近は街で気づかれるようになりました」。キャリアウーマンネタのBGMは、オースティン・マホーンの『Dirty work』。後ろの男性2人は後輩芸人のブリリアン(左/コージ、右/ダイキ)。2014年に俳優として殺陣の舞台で知り合い意気投合、翌年ワタナベコメディスクールへ。2組ともにワタナベエンターテインメント所属。

主張の強いメークで男性部下を2人引き連れ、上目線のキャリアウーマンネタを繰り広げる。独り身で寂しがっている働きウーマンたちに送るのは、強気の恋愛指南。セレブ感満載の音楽をBGMに「世の中に男はどれだけいると思ってんの?」と高らかに言って去るのかと思いきや、くるりと振り返って「35億。」と静かに言い放つ。元彼のことは、「味のしなくなったガム」に例えるなど、自信満々に男を語る様子が「おもしろ荘」でも大喝采を浴びた。900人程度だったツイッターのフォロワー数が、「一晩で1万5000人を超えた」(ブルゾン)という。

エンターテインメントの世界に憧れ、岡山から大阪の音楽専門学校へ。13年に上京、ワタナベエンターテイメントカレッジに入学したのが芸能界入りのきっかけだ。当初は歌手を志望していたが、「オーディションの時、歌というより、バラエティーに向いてるというアドバイスを受けてタレントコースに入った」。ここでネタ作りを学び、卒業後はお笑い芸人としてステージに上がるようになった。

ライブで手応えを感じたのが、くだんのキャリアウーマンネタ。「海外アーティストが偶数人数の異性をはべらせて踊ったりするのに憧れていて、1回やってみたいなと。事務所の中で一番シュッとした後輩のコンビに声をかけました」。謎の2人組「with B」の正体は結成1年のブリリアンだ。

「他にも医者など、いろんな職業のカッコいい女をやっていきたい」と語る。大真面目なのか、茶化しなのか、その境目は怪しいところだが、それについてはこう明かす。「もともとレオナルド・ディカプリオの演技が好きなんですが、見ているとカッコよすぎて笑っちゃうんです。真剣にやっているはずなのに、なんでこんなに面白いんだろう?というのがネタ作りのヒントになってますね」

メークは海外の化粧品メーカーのインスタグラムなどを参考にしているという。

「今まで芸人仲間からはキングボンビーとか聖飢魔2とかイジられていたんですが(笑)、いざテレビに出たら自分がやりたいことを理解してもらえてうれしかった」

世に出て間もないためトークなど課題は山積みだが、「ネタのおかげで自分に自信が出てきた。素は意外と真面目だったりするんですが、徐々にブルゾンちえみのほうに自分が歩み寄っている感じ」と笑う。

年始早々ロケットスタートを切った彼女。カッコよすぎて笑ってしまう強気なキャラで今年のバラエティー界をにぎわせてくれそうだ。

(「日経エンタテインメント!」3月号の記事を再構成。敬称略、文・遠藤敏文 写真・佐賀章広)

[日経MJ2017年3月17日付]

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