マッサージチェア、リビングに調和

2017/2/27 6:30
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マッサージチェアの草分け企業であるフジ医療器(大阪市)が2016年12月に発売した「ロースタイルマッサージチェアH AS-LS1」は、斬新なデザインが特徴だ。背もたれや座面を低くし、快適な座りやすさを重視しながらマッサージ機能も充実させた。重く大きくデザインがいまひとつというマッサージチェアのイメージを覆す。

最近の生活スタイルの変化に対応した

最近の生活スタイルの変化に対応した

商品名のロースタイルは、低いテーブルや座高の低いソファなど全体的に低い空間でゆったりとくつろぐリビングのデザインを指す。新製品は体をゆったりと包み込むような柔らかな曲線を持ち、座り心地を追求する一方で、こうした空間に溶け込む商品を目指した。

フジ医療器によると、発売1カ月では家電量販店店頭ベースで新製品のマッサージチェア全体に占めるシェアが約10%に達しており好調という。

日本経済新聞社が評価を依頼する新製品評価委員会は、デザインについて高く評価した。「形が卵のようで包み込むようなやさしさを感じさせる。従来のイメージをいい意味で裏切っている」(日用品メーカー幹部)、「場所を取る、部屋の雰囲気に合わない、という悩みに応えた」(ファッション用品製造幹部)

本来の役割であるもみほぐし機能もできるだけ充実させた。首や肩には大小のもみ玉が2つあり、もみ上げやもみ下げ動作で集中的にもみほぐす。腰や背中には4つのもみ玉があり、回転しながら広範囲にもみほぐす。骨盤まわりはエアバッグで尻やもも裏まで立体的にマッサージする。

機能や性能もおおむね好評価だった。「腰やももへの圧力や温熱機能もあり、家でのリラックス時に重宝しそう」(カイロプラクティック副院長)、「高機能品に比べれば劣るとはいえ必要十分な機能はそろっており満足した」(ファッション用品製造幹部)

一方で、デザインの構造上、一般的なマッサージチェアにはほとんどある脚のマッサージ機能はない。「やむを得ない面もあるが、一番疲れやすい脚の機能がないのはやや残念」(大学教授・マーケティング)との声もあった。

マッサージをしないときでも、普段のカウチチェアとして楽しめる工夫もした。スマートフォンやパソコンなどと組み合わせて音楽が楽しめるように高音質のブルートゥース対応スピーカーを搭載。脚のマッサージ機能がない点をカバーするため、ゆったりとくつろげるフットレストをつけた。マッサージチェアには珍しい座面が左右45度回転するスタイルで立ち座りも楽だ。

「音楽を聴ける機能は珍しくはないが、これまでのマッサージチェアになかった発想」(日用品メーカー幹部)

マッサージチェアの価格は、高機能機種の場合40万~50万円、中級機種でも20万~30万円が普通だが、「ローマッサージチェア」は10万円前後(税別)と低めに設定した。「買いやすくなり、もっと気軽にマッサージチェアを購入する人も出てきそうだ」と流通コンサルタントは予測する。

(企業報道部 安部修一)

[日経産業新聞2月27日付]

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