2018年1月23日(火)

[FT]2030年、韓国が日本抜き世界一の長寿国に

FT
2017/2/23 16:26
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Financial Times

 長年トップに立つ日本に代わり、韓国が世界一の長寿国になろうとしている。調査研究に基づく予想だ。

 韓国の女性は2030年までに世界で初めて平均寿命が90歳を超えると、この研究チームは予想している。全般的な医療に対する投資が主因だという。

 英インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究チームがまとめた論文によると、30年時点の先進国では米国の平均寿命が最も短く、女性が83歳、男性が80歳になるという。英国や米国など世界の国々で、医療の今後をめぐる議論がとげとげしさを増すなかでの発表となった。

 「基本的には、緊縮財政と格差が広がる西洋の我々がしていることの逆だ」と、研究を率いたマジド・エザッティ教授は韓国について話す。

 韓国の女性は30年までに平均寿命が91歳に迫ると予想され、男性の平均寿命も84歳で世界一になる見通しだ。この動向は、戦火に引き裂かれた貧しい国から先端技術を持つ経済国へと変わった過去60年の韓国の進歩を映し出している。

■日本男性、4位から11位に

 21日に英医学誌ランセットに発表されたこの論文は、普遍的な医療に加えて教育水準と幼児期の栄養の向上、「新しい医療技術の急速な普及」を韓国の躍進の要因に挙げている。

 「韓国は、大半の欧米諸国を下回るBMI(肥満度を示す体格指数)と血圧も維持している」と論文は指摘する。

 しかし、東アジア諸国では長寿化の一方で世代間のひずみが増すことにもなりそうだ。経済協力開発機構(OECD)加盟国のなかで、韓国は高齢者の貧困率が最も高い。昨年の報告書によると、65歳以上の韓国人のほぼ半数が貧困ラインを下回っている。

 延世大学のパク・ユンチョル教授は、韓国の長寿化と出生率の低さの関係についても注意を促す。「韓国の出生率の低さは、子どもの死がとても少ないことを意味する。このことが平均余命の算出に大きく影響する」

 一方、長らく長寿の代名詞的存在となっている日本は、ランキングを下げる見通しだ。日本の女性は平均寿命で韓国とフランスに追い抜かれ、男性は現在の4位から11位に下がると予想される。

 米国の平均寿命は、30年までにメキシコと同レベルになる見通しだ。医療が不十分であること、妊産婦と子どもの死亡率が高いこと、殺人が多いことが原因に挙げられている。

 エザッティ教授は、全体的に人間の平均寿命は今後も延び続け、いずれかの時点で110歳か120歳に達するかもしれないとみている。「限界があることは想像できるが、まだそれには程遠い」という。

By Bryan Harris

(2017年2月23日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

(c) The Financial Times Limited 2017. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.

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