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日本カルテット好発進 持ち味発揮のACL
サッカージャーナリスト 大住良之

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2017/2/24 6:30
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21日に開幕したサッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)2017年大会で、日本の4チームがこれまでにない好発進を見せた。

21日にはE組の鹿島がホームで蔚山(韓国)に2-0、F組の浦和がアウェーながらウェスタンシドニー(オーストラリア)に4-0と、いずれも無失点で快勝。翌22日には、G組の川崎がホームで水原(韓国)と1-1で引き分けたが、H組のG大阪はアウェーでアデレード(オーストラリア)を3-0で下した。

初戦3勝1分け、最高の記録

蔚山戦で先制ゴールを決め喜ぶ鹿島・金崎(左奥)=共同

蔚山戦で先制ゴールを決め喜ぶ鹿島・金崎(左奥)=共同

4試合の結果は3勝1分け。これは09年にACLが現在の形になり、日本から4クラブが出場するようになってから最高の記録である。これまでの最高は09年の3勝1敗。昨年までの8シーズン、第1節の全32試合の成績は10勝8分け14敗、総得点33、総失点44だった。15年には柏、G大阪、浦和、鹿島の4クラブが出場したが、柏が引き分けただけの1分け3敗という惨憺(さんたん)たる成績だっただけに、今季の好調ぶりはうれしい。

毎年、ACL開幕はJリーグの開幕前。多くのチームが「シーズン公式戦初戦」となる。コンディションが十分でない状況でいきなり韓国、中国、オーストラリアなどとのタフなゲームを戦わざるをえず、結果が出ないということがこれまで繰り返されてきた。そして6試合の1次リーグ後半にようやくエンジンがかかるのだが時遅しという形が多かった。

18日の富士ゼロックス・スーパーカップから中2日でACL初戦に臨んだ鹿島と浦和は「セミ・ターンオーバー」を実施。鹿島は6人、浦和は3人を代えて試合に入った。

鹿島は、前半こそ蔚山の厳しいつぶしに苦しんだが、後半に入ると攻勢を強め、64分に左CKをエースのFW金崎夢生がヘディングで豪快にたたき込んで先制、82分にはその金崎が相手DFラインの裏に落としたボールを受けた若手エースのFW鈴木優磨が左隅に送り込んで2-0とした。

先発を6人も代えながら、前半はがまんし、後半にたたみかける「鹿島スタイル」のサッカーが貫かれていたのは重要なポイント。近年になく選手層が厚くなった鹿島の今季には、念願の「アジア王者」を期待する権利はあるように思える。

監督に就任して6シーズン目、初めて「優勝が目標」と口にしたミハイロ・ペトロビッチ監督の自信を裏付けるように、浦和の強さは相手を驚かせた。浦和も鹿島と同様、前半は0-0。しかし得意のパスワークで完全に試合を支配し、あとは得点を記録するだけという内容だった。

浦和の攻撃は興梠の先制ゴールでさらにスムーズになった=共同

浦和の攻撃は興梠の先制ゴールでさらにスムーズになった=共同

その後半、56分に昨年からの看板である前線からのプレスが効いてハーフライン付近でボールを奪うと、時間を無駄にせずにMF李忠成がボールを持って前進。ウェスタンシドニーの選手たちが4人、5人と群がるように集まった瞬間、李はその「包囲網」の左に走り込んできたFW興梠慎三に絶妙のパス。トップスピードで走りながらこのボールをコントロールした興梠が抜け出し、そのまま右足でたたき込んで先制した。

この得点で浦和の攻撃はさらにスムーズになり、2分後には右からMF関根貴大が突破、相手が苦し紛れにはじき出したボールをボランチのMF青木拓矢が拾って左に振ると、興梠がDFラインの背後に高く浮かせ、走り込んだ李が左足ボレーでゴールに流し込んだ。

68分にはMF武藤雄樹の左CKをDF槙野智章がたたき込んで3点目。86分には交代出場のMF矢島慎也のパスを受けたFWラファエルシルバがそのままスピードを上げてペナルティーエリアまで運び、4点目を決めた。ラファエルシルバも交代出場。シーズン前の練習試合での負傷でスーパーカップ出場は逃したが、今季の「得点量産」を予感させるゴールだった。

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