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競争がすべて 広島・緒方監督、厳しくクールに
編集委員 篠山正幸

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2017/2/21 6:30
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ベテランも外国人も横一線で競争してもらう――。キャンプに際して、どこの監督もこのような「施政方針」を示すものだ。実際にその姿勢を貫徹できる人は多くないが、広島・緒方孝市監督(48)は少数の例外かもしれない。

ティー打撃のトスを上げる緒方監督(右)。「日南は大事な場所。身が引き締まる」と語る=共同

ティー打撃のトスを上げる緒方監督(右)。「日南は大事な場所。身が引き締まる」と語る=共同

キャンプ早々、選手ばかりか我々報道陣も震え上がるような言葉が飛び出した。「2月の体ではない。12月、1月と何をやってきたのか」。2月5日、宮崎・日南キャンプの第1クール終了日に緒方監督は6年目の左腕、戸田隆矢の2軍調整を決めたことを明かした。感情を殺した無表情の顔がかえって怖かった。

戸田はローテーションの谷間では先発も務める貴重な存在。左肘の不安という同情すべき余地もないではなかったが、トレーニングについてこられない体で2月を迎えたこと自体、首脳陣には看過できないことだった。

セ・リーグ王者として迎えたシーズン。昨季とはまったく違う立ち位置だが、緒方監督には気負いもなければ、当然守りに入る気持ちもないようだ。

「練習に練習を重ねて強くなる球団」

この日、地元日南市などの計らいで、広島の優勝パレードが行われた。現役時代から世話になってきたキャンプ地の人々に改めてリーグ優勝の感謝を伝えた緒方監督は「皆さんご存じの通り、広島は練習に練習を重ね、選手を鍛え上げて強くなっていく球団です。日南は大事な場所。私もコーチもここに練習をしに帰ってくると身が引き締まります」。

打撃練習をする鈴木誠也(中央)ら。実績のある人もない人も横一線のスタート

打撃練習をする鈴木誠也(中央)ら。実績のある人もない人も横一線のスタート

資力に恵まれているとはいえない分、汗を流し、低予算で獲得してくる外国人を高い確率で立派な戦力にしてきた広島。選手をたびたびFAでさらわれようが、めげずに選手を育て上げる。そんなカープ魂が込められたスピーチだった。

広島はいい外国人をスカウトしてくる、と他球団はうらやむ。しかし、それにはタネも仕掛けもある。「外国人も特別扱いしない」といえば、本当にそうするのが広島で、それが外国人の力を引き出す秘訣のようだ。

キャンプイン早々、ラミロ・ペーニャ内野手の入団が決まった。ブラッド・エルドレッド、クリス・ジョンソン、ブレイディン・ヘーゲンズ、ジェイ・ジャクソンに新加入のライアン・ブレイシアと支配下選手が6人、ドミニカ共和国のカープアカデミー出身の育成選手2人を加え、8人の外国人を抱える。

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