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ゴルフ外交に透けるトランプ氏の思惑
ゴルフジャーナリスト ジム・マッケイブ

(1/2ページ)
2017/2/12 6:30
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 “Business before pleasure”(遊ぶ前に仕事)

 米国には、そんな言い方がある。

 ドナルド・トランプ米大統領と安倍晋三首相は、10日に首都ワシントンDCで首脳会談を行ったあと、翌日はトランプ大統領の別荘があるフロリダ州パームビーチでゴルフを楽しんだ。

11日、米フロリダ州でゴルフを楽しみ、ハイタッチする安倍首相とトランプ米大統領(同大統領のツイッターより)=共同

11日、米フロリダ州でゴルフを楽しみ、ハイタッチする安倍首相とトランプ米大統領(同大統領のツイッターより)=共同

首相とゴルフ場で合うそれなりの意図

 仕事をしてからゴルフ――。二人は古い言い回しに従ったかに映るが、安倍首相がそのつもりでも、トランプ大統領はそう考えていないかもしれない。おそらく彼にしてみれば、“Business before business”(ビジネスの前にビジネス)。これまでの言動を振り返っても、トランプ氏はゴルフをビジネスと割り切っているふしがある。

 選挙前もテレビ番組に出演すると、それをほのめかした。

 「ゴルフコースで親友をつくることができるとこれまでに何度も言ってきたが、ゴルフがなければ、まとまらなかった商談がある」

 もちろんビジネスと外交は違うが、トランプ氏が安倍首相と会うのにわざわざゴルフを選んだのは、それなりの意図が含まれていると考えたほうがいい。

 トランプ氏は選挙前、バラク・オバマ前大統領が、ゴルフをしすぎだと批判してきた。それでいて、いきなり大切な日米外交の場をゴルフコースに設定したのは皮肉だが、トランプ氏はこう主張するだろう。私のゴルフはオバマ氏のそれよりも戦略的だ、と。

貿易、為替…ターフの上の神経戦

 実際、先ほど紹介したテレビインタビューでは、大統領になることを見越した上でこう明言している。

 「ゴルフばかりすべきじゃない。でも、ゴルフをするとしたら、それを通じて国の利益になるよう利用すべきだ」

 トランプ氏としては、貿易、日米同盟、為替といったそれぞれ神経質な問題を、自分のホームフィールドに誘い込んで、有利に話し合いを進めたいと考えたか。

 結果としてトランプ氏が自分のペースに巻き込むのか、安倍首相がアウェーで粘って譲らないのか、その見通しを論じるのは難しいが、ひとつ、オバマ氏の名誉のために書き添えると、彼は、英国のデビッド・キャメロン前首相とゴルフをしたこともあったが、決してそれを政治の駆け引きに使うことはなかった。

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