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攻撃的な新システムに手応え 今季のG大阪に注目
サッカージャーナリスト 大住良之

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2017/2/10 6:30
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Jリーグ1部(J1)18クラブの先陣を切って、G大阪が今シーズン初めての公式戦を戦った。サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)本大会出場を懸けたプレーオフ、マレーシア・チャンピオンのジョホール・ダルル・タクジムを迎えての一戦である。

以前は日本から4クラブがストレートに32クラブによる1次リーグに出場していたACL。しかし2015年に規約が変わり、1クラブはプレーオフからの出場となった。ホームでの1戦制という有利な条件だが、日程的には非常に難しい。

ACL本大会出場を決め、喜ぶG大阪イレブン=共同

ACL本大会出場を決め、喜ぶG大阪イレブン=共同

前半の2点、新システムが奏功

15年は柏がタイのチョンブリを迎えて延長の末、3-2でようやく出場権を獲得。昨年はFC東京がやはりチョンブリと戦い、9-0で勝利を収めた。そして今年は、G大阪がジョホールを3-0で破って本大会出場の切符をつかんだ。

昨年の天皇杯で準々決勝(12月24日)まで戦い、1月中旬にトレーニングを始めて約3週間、G大阪の長谷川健太監督は、この試合で勝つためのメンバーを早くから絞り、何よりも優先してその11人を鍛えるという形でトレーニングを行ってきた。

GKは東口順昭。DFは右から呉宰碩(オ・ジェソク)、三浦弦太、ファビオ、藤春広輝、MFは右から井手口陽介、遠藤保仁、今野泰幸が並び、トップ下に倉田秋が位置して、FWのアデミウソンと長沢駿をサポートする形。昨年の天皇杯準々決勝で導入した「4-3-1-2」と呼ばれるシステムだ。ただ、倉田は自由に動き回り、2人のFWと並ぶ3トップのような形になる時間も短くなかった。

試合は26分に左から今野が入れたクロスをアデミウソンがヘディングで決めて先制し、その3分後にはやはり左サイドを破って藤春が送ったグラウンダーのクロスを長沢が左足でたたき込んで2-0とした。

この2点には、G大阪の新システムの成功が早くも表れていた。ボランチの左サイドを務めた今野が果敢に左外に上がり、押し上げてくる藤春と2人がかりで突破、チャンスをつくったのだ。

先制点のときには、藤春が内側に入り、その外側に流れた今野のところに相手に当たったボールが来て、その今野のクロスが得点を生んだ。そして2点目のときには、藤春がスピードを生かして突破する。今野がニアポスト前まで走り、長沢をフリーにした。

倉田(右)の変幻自在なプレーが相手の守備陣を混乱させた=共同

倉田(右)の変幻自在なプレーが相手の守備陣を混乱させた=共同

今野の活発な動きで、G大阪の左サイドが非常に強力な武器になったのは間違いない。ただ右サイドは、呉宰碩も井手口も攻撃面はいまひとつで、効果的な突破はほとんどなかった。

倉田が生き生き、変幻自在に

もう一つ、新システムの効用は、倉田が生き生きとプレーできていたことだ。前述したようにかなりの自由を与えられており、トップ下だけにとどまらず、2人のFWの間に割って入ったり左右に流れたりと、変幻自在なプレーで相手の守備陣を混乱させた。

「年末の天皇杯前から練習してきたポジションなので、自然に体が動くようになった。手応えを感じている」

ジョホール戦の後、最優秀選手(MVP)の表彰を受けた倉田はこう語っている。

前半の2得点は、いずれも倉田のドリブルとパスが左サイドの突破を生んだもの。本人は「得点もアシストもなかった」と不満げだったが、今後の対戦相手はこの倉田をどう抑えるかが重要なポイントとなるだろう。

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