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東京・八重洲 五輪後は日本有数の摩天楼に変貌

東京大改造マップ2017-2020(2)

日経アーキテクチュア

東京駅周辺では、大手町の西側で「大手町1-1計画」「大手町2丁目地区再開発」「OH-1計画」の工事が着実に進んでいる。2016年4月には「大手町フィナンシャルシティ」(大手町1丁目第3地区再開発)が竣工。その宿泊施設棟には同7月、日本旅館「星のや東京」が開業し、話題を呼んだ。

日本旅館「星のや東京」の入る大手町フィナンシャルシティ宿泊施設棟。大手町連鎖型都市再生プロジェクトの第3事業「大手町1丁目第3地区再開発」として三菱地所が進め、16年4月に竣工した(写真:吉田誠)

そうした中、大規模再開発の波は東側の常盤橋へ、さらに日八京(日本橋・八重洲・京橋)方向に移動しつつある。

東京駅周辺における都市再生プロジェクト。東京駅周辺では国家戦略特別区域の特定事業として新たに4つを追加した11の都市再生プロジェクトを都市計画法などの特例対象とし、急ピッチの開発が進む(資料:2016年5月10日の第11回国家戦略特別区域会議[東京圏]における東京都提出資料を基に作成)
大手町・八重洲・京橋エリアの「大改造マップ」(資料:日経アーキテクチュア、地図制作:ユニオンマップ)

国は16年5月、「事業の熟度が高まってきた」として、「東京都都市再生プロジェクト(東京圏国家戦略特別区域)」に6事業を追加。うち1件が東京駅前の八重洲エリア、3件が北側に連続する日本橋川に沿ったエリアにある。それぞれ都市計画法などの特例対象となり、都市計画決定や着工までの手続きの迅速化、金融・税制支援などの後押しが始まる。

こうした動きは東京五輪後に本格化し、東京駅周辺の街並みは大きな変貌を遂げることになる。今後、金融やライフサイエンス分野のビジネス拠点、MICE(Meeting、Incentive、Convention、Eventの頭文字を取った言葉)拠点、バスターミナルなどの整備が急ピッチで進み、このエリアに改めて性格付けがなされる。

OH-1計画[マップA-1]。三井物産と三井不動産は、三井物産ビル、大手町一丁目三井ビルディング、大手町パルビルの跡地に2棟のオフィスビルを中心とした延べ面積約36万m2の大規模複合施設を建設する。高さ約160mのA棟はオフィス、店舗、ホール、高さ約200mのB棟はオフィス、ホテル、宴会場で構成し、B棟の主に高層階部分(3階、34~39階)に約190室を有する「フォーシーズンズホテル」が出店する。竣工は2020年2月末、開業は2020年春の予定(資料:三井物産、三井不動産)

特に、大手町地区から日本橋兜町地区までの永代通り沿いでは、国の金融の中枢機能が集積し、「東京国際金融センター構想」を支える金融軸としての整備が主眼となる。

大手町パークビルディング(大手町1-1計画)[マップA-1]。三菱地所が、大手町1丁目のりそな・マルハビルと三菱東京UFJ銀行大手町ビルの跡地で建設を進める総延べ面積約26万m2のツインタワー。オフィスや店舗などが入居するA棟「大手門タワー・JXビルディング」は2015年11月に先行して竣工。建設中のB棟「大手町パークビルディング」は、地下5階・地上29階、延べ面積約15万1700m2。設計は三菱地所設計、施工は竹中工務店が担当し、17年1月の竣工を目指す。(資料:三菱地所設計)

金融軸の中心に390mの超高層ビル

金融軸の中心に位置するのが、東京駅北側の日本橋口正面で三菱地所が進める「大手町2丁目常盤橋地区再開発プロジェクト」。「大手町連鎖型都市再生プロジェクト」の第4次事業にあたり、総延べ面積約68万m2(平方メートル)の再開発計画。高さ約390mの超高層ビルが完成すれば日本一の高さとなり、国際金融・ビジネス交流の拠点をもつ東京駅前にふさわしいランドマークとなる。

大手町2丁目常盤橋地区再開発[マップB-2]。日本ビル、朝日生命大手町ビルなどの跡地約3万1400m2に、総延べ面積約68万m2のオフィスを中心とした4棟のビルを建設する。設計は三菱地所設計が担当し、2027年9月の完成を目指す。4棟のうち最も規模が大きいB棟は、高さ約390m、地下5階・地上61階、延べ面積約49万m2。高さは大阪市のあべのハルカスを上回り、日本一となる(資料:三菱地所)
日本橋川に架かる常盤橋側から大手町2丁目常盤橋地区再開発の計画地(左手)を見る。右奥は、18年に竣工予定の大手町2丁目地区再開発。16年12月撮影(写真:日経アーキテクチュア)

永代通り沿いには八重洲1丁目北地区など、金融軸を支える多様な機能をもつ複数の都市再生プロジェクトが進んでいる。国家戦略特区における開発コンセプトが、後押ししていることがわかる。

八重洲の地下にはバスターミナル

東京駅前の八重洲エリアでは、3つの超高層ビルの開発計画が進行する。総延べ面積約24万m2の「東京駅前八重洲1丁目東地区再開発」、同約29万m2の「八重洲2丁目北地区再開発」、同約42万m2の「八重洲2丁目中地区再開発」で、合計約95万m2の超巨大開発となる。いずれも250m級のビルを建設するため、八重洲口付近のスカイラインは、今後大きく変わる。

それぞれ地下に国際空港や地方都市を結ぶ大規模バスターミナルを整備する。南側の八重洲2丁目南地区でも八重洲富士屋ホテルなどの跡地で住友不動産が主導する再開発計画が進み、観光バス発着所を設ける計画がある。

八重洲2丁目北地区再開発[マップB-3]。八重洲2丁目1番街区、2番街区の一部と3番街区を対象に、三井不動産を一員とする八重洲二丁目北街区再開発準備組合が計画を進める総延べ面積約29万3600m2の大規模開発。中央区立城東小学校を含む大小さまざまなビルが並ぶ区域をA-1街区とA-2街区に分けて再開発を進める。A-1街区には、地下4階・地上45階、延べ面積約28万7100m2、高さ約245mのビルを建設。竣工は2022年度の予定

東京都が進めるBRT(バス高速輸送システム)計画では、湾岸部から東京駅に向かうルートを検討中で、実現すればこれらのバスターミナルが使われるはずだ。

(ライター 大家健史)

[『東京大改造マップ2017-2020』の記事を再構成]

【参考】日経BP社は2017年1月30日、ムック「東京大改造マップ2017-2020」を発行した。東京五輪の招致を機に急ピッチで進む「虎ノ門・赤坂・六本木」「渋谷」「大手町・八重洲・京橋」など東京の10エリアと横浜の都市改造の最新動向をレポートした。

東京大改造マップ2017-2020 (日経BPムック)

編者:日経アーキテクチュア
出版 : 日経BP社
価格:1,296円 (税込み)

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