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J1浦和社長「17年度、投資の選択肢広げる」

2017/2/9 6:30
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J1浦和の2016年度営業収入が65億円を超える見通しになった。07年度の79億円にはまだ遠いが、経営は緩やかな上昇基調をたどる。淵田敬三社長(62)は17年度を「様々な投資の選択肢を広げる年」と位置づけ、チームや育成、スタジアム関連へ意欲的に投資する青写真を描く。

営業収入65億円の土台できた

淵田社長は「未来の描き方を変える」と成長への投資に意欲を示す

淵田社長は「未来の描き方を変える」と成長への投資に意欲を示す

――チームが降格の危機にひんした11年度ごろは平均入場者数が3万3千人ほどまで落ち込んだ。12年度からチームの成績は安定し始めている。経営の概況は。

「16年度は入場料収入が23億円台後半で、前年度より2億円ほど増える。スポンサーなど広告料収入も15年度の25億4900万円を上回る。チームの好成績による賞金も加算され、営業収入は5億円近く純増。17年度に63億円という経営計画を前倒しで到達できた」

――英パフォームグループ社との放映権契約でリーグからの配分金も増え、今年度からクラブの経営環境は変わる。

「16年度の増益はアジア・チャンピオンズリーグなどで試合数が増えたからで、安穏としてはいられない。だが年間65億円という土台はできた。まず選手や監督の報酬であるチーム運営費を4億近く積み増す。ユースの海外遠征を手厚くするなど育成にも資金を投じる。チームのクラブハウス改築もその流れにある」

「先日視察したマンチェスター・シティー(イングランド)では、システムやデータ分析担当の精鋭が膨大なデータベースを駆使し、マーケティングや営業戦略を練っていた。我々も基幹システム整備に投資し、ファン、法人契約先を含めた顧客データを一元管理することでより満足度の高い販売や営業につなげる。18年度には稼働できる」

「チームと並ぶ基幹商品がスタジアム。その価値を地道に向上せねばならない。埼玉大学の協力で埼玉スタジアム近辺の交通状況を調査してもらったところ、いわゆる地元や近所の住人はホームスタジアムへ行くより東京の旧国立競技場へ赴く方が時間がかからないという結果が出た。ドーナツ化現象にも似てしまっている。地元でつくる評議会に我々も参加し、アクセスの改善へ関係各所に働きかけているところ。1時間以内で往来できるようになれば入場者も増えるはず」

レッズへのニーズ掘り起こす

――営業収入70億円クラブへ、どう成長させていくか。その余地は。

「法人取引先でつくる『レッズビジネスクラブ』では今年から、名刺にレッズのロゴを使えたり看板を出せたりするなど特典を広告として商品化した。売れ行きは良く、会員企業も300社近くまで達している。1月に実施した第三者割当増資でも関心を寄せてくださる企業が多かった。レッズへのニーズは眠っており、それを掘り起こしたい」

「子どもやファンの種類に応じた席種の区分けも進めたい。子ども向け、お年寄り向けの観戦ゾーンがあっていい。行政にも働きかけている」

「入場料収入はすぐさま大幅には伸びない。ユニホームにせよ発光ダイオード(LED)広告にせよ、広告主へ売れる媒体も出尽くした観もある。増収には単価を上げていかねばならず、そのためには我々自身の価値を上げていくしかない」

「レッズランドは社団法人化によって、後援会や市も交えた市民参加型にする。宿泊設備を整え、指導者の研修や学生チームの合宿などに貢献できるエリアにしたい」

「近年はチーム低迷の後遺症か、クラブ内には投資マインドを忘れたムードもあった。これからは未来の描き方が変わる。社内では『凡事徹底』と言い続けている。当たり前のことを当たり前にやる、その当たり前が実は難しい。それをちゃんと実行するだけでも浦和はまだまだ成長できる」

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