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卓球「Tリーグ」成功の条件 独クラブ会長に聞く

地域貢献で知名度向上を

日本卓球協会が2018年秋の開幕を目指す「Tリーグ」。ホームアンドアウェー制で地域密着の運営を志向する新リーグのお手本ともいえるのが、半世紀以上の歴史を誇るドイツリーグ「ブンデスリーガ」だ。リーグ発足時から参戦する名門クラブ「オクセンハウゼン」の会長にクラブ運営の要諦、Tリーグ成功の条件などを聞いた。

「日本には将来を約束された才能がたくさんいる」。ペジノビッチ会長(36)は22日まで行われた全日本選手権に合わせて来日し、今季からクラブに所属する日本代表の村松雄斗(20)の試合を視察した。

オクセンハウゼンはドイツ南部ミュンヘンから西に約120キロ、人口9千人の小さな町を本拠とするが、過去3度のリーグ優勝を誇る。昨季も3位。同会長は「具体的な数字は言えないが、年間予算はリーグトップ」と胸を張る。日本の関係者によると2億円を超えるという。

予算のほとんどをスポンサー収入で賄う。チーム名に名前の入る大手重機メーカー「リープヘル」を筆頭に、地元企業60社の協賛を得る。ブンデスリーガ、欧州チャンピオンズリーグ、カップ戦を通じても主催試合は最大20試合弱。600人ほど入る会場は満員になるが、チケット収入は微々たるものだ。「ドイツには70万人の競技登録者がいるが、観戦人気はまだまだ低い。だからスポンサーが欠かせない」

既存の実業団に加えて、オクセンハウゼンのようなクラブチームの参入を想定するTリーグの成功には何が必要か。「クラブの認知度を高め、文化として根付くこと」と同会長は説く。夏には町の広場に卓球台を並べてイベントを催し、地域の60校を巡回して卓球教室を開く。他にプロスポーツのない町にとってクラブは誇り。そうした姿がスポンサーからの信頼にもつながる。

近年、資金力では中国のほか、水谷隼やドイツのエース、オフチャロフが参戦するロシアに及ばない。クラブは4年前に国内外の若手を育成するアカデミー運営に乗り出し、自前主義に転換した。現在所属する選手は村松のほか、フランス、ブラジルなど全員が20~22歳の海外選手。ドイツ出身選手にこだわらないのは、「海外勢とドイツ選手の対戦があった方がリーグの魅力も増す」との考えからだ。

選手獲得で競合するTリーグの誕生は歓迎だという。「ネガティブな発想はない。互いに競い合うことが卓球人気にもつながる。将来はTリーグのチームと試合ができれば」とエールを送る。

(聞き手は山口大介)

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