勝負はこれから(WBC編)

フォローする

侍ジャパンの伝統受け継ぐ 西武・秋山の覚悟
編集委員 篠山正幸

(1/2ページ)
2017/1/24 6:30
保存
共有
印刷
その他

野球の日本代表「侍ジャパン」の魂は受け継がれるだろうか。「守りと走塁が、打つより大きなウエート(を占める)というか、日本というチームのなかでは象徴とされることだと思う」。3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けた西武・秋山翔吾(28)の抱負は世界一奪回のためのカギのありかを示しているようだ。

「今は1年間戦える体力づくり」

階段上りで足腰を鍛える

階段上りで足腰を鍛える

2011年のプロ入りから6シーズンを経て、日本代表の中心選手の1人となった秋山は初の大舞台を前にして落ち着き払っていた。

例年、西武第2球場で行っていた自主トレの場を静岡・伊豆に移した。

今月中旬、砂浜のダッシュや階段上りなどランニング中心の練習を公開し、「今は1年間戦える体力づくりを考えている。ここで慌てるくらいなら(打撃)マシンのあるところでやっている」と語った。

3月のWBCに合わせるには例年より1カ月ほど早く、実戦モードに仕上げる必要がある。しかし、秋山は調整を急ぐなら、マシンがある埼玉・所沢の本拠地でやればいいのだが、その必要はなく、体づくりからじっくり取り組む、という。

06年、09年と創設期のWBCを連覇した日本は、13年大会で準決勝敗退。日本は侍ジャパンの活動を恒常化、選手の代表への意識を高めてもらうことで、王座奪回を期している。

小久保裕紀監督もメンバーの大幅な入れ替えを極力避け、チームとしての一体感を第一に考えているようだ。

秋山の調整をみると、こうした意図は選手によく浸透していると見ていい。

2月に予定される代表の合宿を含め、さらにアピールが必要では、との質問にも秋山は「強化試合などこれまでにもうアピールは終わっていると思う。今までの経験を出してくれるだろう、ということで選ばれていると思っている」。

チームを引っ張っていくという意識が強くなった(右端が秋山)

チームを引っ張っていくという意識が強くなった(右端が秋山)

この余裕は一昨年の国際大会プレミア12、昨年の強化試合などに招集され、WBC代表の第1陣として選出された「コア=核」となるメンバーに共通したものだろう。代表としての覚悟を決めたうえで、じっくりと選手は自分の調整に専念している。

落ち着きの背景を探ると…

秋山の落ち着きにはあの苦い記憶も生かされているのではないか、という気もする。

デビュー3年目の13年、全144試合に出場し、打率2割7分をマーク。しかし、いよいよ主軸へと期待された14年、ばってきされた3番の打順で打てず、調子を落としてしまった。フル出場はならず、打率2割5分9厘。

より厳しく自己を見つめ直した結果が、15年のシーズン216安打の日本記録樹立につながった。持ち前のバットコントロールに加え、「前の打席を引きずらず、新たな、すっきりした気持ちで次の打席に入る」といった気持ちの制御術を身につけた。

  • 1
  • 2
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

プロ野球コラム

電子版トップスポーツトップ

勝負はこれから(WBC編) 一覧

フォローする
試合前、ユダヤ教徒が使う小さな丸帽子「キッパ」をかぶって整列し、国歌を聴くイスラエルの選手たち=共同共同

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、韓国などを破って2次リーグ進出を果たしたイスラエル。米マイナーリーグの選手が主体のチームは米国の第2、第3代表との指摘もあったが、新勢力の躍進は野球の …続き (2017/3/21)

オリックスに勝利し、秋山(背番号55)とタッチする小久保監督=共同共同

 第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で王座奪回を目指す日本は今日7日、1次リーグ初戦のキューバ戦を迎える。5日のオリックス戦まで、直前の強化・調整に当てられた5試合で日本は2勝3敗。手 …続き (2017/3/7)

大谷(右)のWBC不参加を発表する小久保・日本代表監督=共同共同

 野球の国・地域別対抗戦、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表から日本ハム・大谷翔平がはずれたことの波紋は大きい。しかし故障のリスクは誰にでも、常につきまとっている。これを2020年 …続き (2017/2/7)

ハイライト・スポーツ

[PR]