2018年1月20日(土)

金型に3種のセンサーを搭載、IBUKI

2017/1/20 6:30
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 プラスチック金型製造のIBUKI(山形県河北町、松本晋一社長)はセンサーを内蔵した金型を開発した。3種類のセンサーを埋め込み、製造装置に応じて最適な製造条件を設定できるようにする。成型不良が減るなど生産性を上げられる。熟練の技術者が減るなか、高精度の加工が実現できる金型の需要は高いと判断した。年内の製品化を目指す。

金型に内蔵したセンサーからのデータをソフトウエアが解析し、異常を検知する

金型に内蔵したセンサーからのデータをソフトウエアが解析し、異常を検知する

 IBUKIが金型を設計し、工作機械メーカーの村田機械(京都市、村田大介社長)と共同でセンサーを使ったデータ収集システムを構築した。村田機械の位置センサーのほか、双葉電子工業の樹脂温度センサーと樹脂圧力センサーを埋め込む。センサーから随時有線で送られてくるデータを村田機械のソフトウエアで管理する。

 位置センサーで金型の内側と外側の開き具合を測ることで、射出成型機に取り付けた際の型締め力を設定する。また、温度や圧力のデータに基づき、樹脂の成形品を取り出す最適な時間や、樹脂が型の先端まで十分に行き届くための最適な射出の圧力を割り出す。

 これまでは金型を設置する機械によってそれぞれの最適値が異なり、専門知識をもった技術者による調整が必要だった。センサーが最適値を数値化することで、熟練工の手を介さなくとも適切に成型できるという。射出成型時に材料が金型と金型との隙間から飛び出るような成型不良を減らせる。

 稼働データを蓄積して分析することで、金型の不具合を予測して異常を知らせたり、機械を止めたりもできるという。

 IBUKIは樹脂メーカーに対し、新しい金型をテスト採用するよう営業を始めた。期間限定で金型費用に加え約10万円で提供する。金型に改良を加え、年内に本格販売を始める予定だ。収集したデータを元に、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」など新たなサービスの仕組みも今後構築したい考えだ。

 製造現場では少子高齢化による技術者不足が問題になっている。熟練工でなくとも容易に製造できる仕組みづくりが急務だ。欧米では金型にセンサーを取り付け単純な作業ミスを防ぐなどの取り組みが始まっている。今後、日本でも生産性の高い高付加価値金型の需要が高まるとみて、早期の製品化を目指す。

(企業報道部 千住貞保)

[日経産業新聞 2017年1月20日付]

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