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小さな画面でも選手大きく NBA、スマホ視聴で先手
渡辺史敏 ジャーナリスト

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2017/2/1 6:30
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 米プロバスケットボールNBAの2016~2017シーズンは現在、2017年6月の決勝シリーズ「NBAファイナルズ」に向けて激しいレギュラーシーズンの試合が行われている。NBAはIT(情報技術)の導入に最も積極的なプロリーグの一つ。今シーズンも開始に合わせ、さまざまなIT関連施策が導入されている。

 まず注目したいのが、放送・配信サービス「NBA League Pass」で開始された新画面「Mobile View」だ。NBA League Passは1995年に開始され、基本的にNBAの全試合が観られる有料視聴サービスである。米国だけでなく、海外にも進出している。

NBA League Passで開始したスマホ、タブレット向けの新画面「Mobile View」(図:NBA)
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NBA League Passで開始したスマホ、タブレット向けの新画面「Mobile View」(図:NBA)

 当初はケーブルテレビや衛星放送など有料テレビ放送向けだったが、高速インターネットやスマートフォン(スマホ)の普及に伴い、STB(セットトップボックス)の「Apple TV」や「プレイステーション 4」、さらにはiOSやアンドロイド(Android)などいわゆるストリーミングにまでサービス範囲を拡大してきた。

 そんななか、新たに導入されたMobile Viewは、スマホやタブレットなど画面の小さいモバイル端末での視聴をターゲットにしたサービスである。主な特徴は、一般テレビ向けの中継画像に比べ、よりズームアップされた画面構成になっていることだ。これまでは全コートの3分の1ほどを写した画像がメインで使われてきたが、Mobile Viewでは選手が従来より3倍ほど大きく映る画面構成となっている。

 小さな画面で見ても、選手の表情や動きがよく分かるようにしたのだ。ユーザーはアプリ上で、通常のテレビ画像とMobile Viewを選択できる。またMobile Viewは、単にテレビ画像をデジタルズームにするのではなく、専用カメラで撮影してモバイル端末向けに最適化されているという。

 Mobile Viewの導入理由についてNBAのデジタル部門は、同サービスのストリーミングでは70%以上がモバイル端末で視聴されている事実を挙げる。さらに今シーズンから同サービスは中国にも進出しており、潜在的に数億人を見込む同国の新規ユーザーの多くがパソコンやモバイル端末を使用すると見込んでいることも指摘していた。

 モバイル端末でのストリーミング視聴は拡大しているだけに、今後このような画面サービスは他のスポーツにも広がるかもしれない。

■プロリーグで初のVRライブ配信

 NBA League Passの新画像サービスはこれだけではない。スポーツ界でも一大ブームとなっているVR(仮想現実)画像のライブストリーミングも始まった。VR専門のベンチャー企業の米NextVRとNBAは2013~2014シーズンからVR画像配信に向けて取り組んでおり、2015年10月にはゴールデンステート・ウォリアーズ対ニューオリンズ・ペリカンズ戦をライブ配信した実績を持つ。

NBAによる各チームの絵文字の公開を知らせるツイート(図:NBA)
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NBAによる各チームの絵文字の公開を知らせるツイート(図:NBA)

 そして2016~2017シーズンはレギュラーシーズンにおいて、毎週最低1試合以上、VR形式でのライブストリーミングを実施中だ。レギュラーシーズンにおいて定期的にVR映像を配信するプロスポーツリーグはNBAが初めだ。

 NBAは、人気の拡大と維持という点においてもはや無くてはならない存在であるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)にも注力している。シーズン開幕直前に、若い世代に人気のSnapchatと提携契約を更新したことを明らかにした。この契約によってNBAをテーマにした画像加工機能「Lenses」がユーザーに提供されるなどしている。さらに、ユーザーの投稿が試合会場の大型スクリーンに表示されるファンサービスも行われている。

 ツイッターに対しては、全30チームの絵文字がやはり開幕前に公開され、ファンによる使用を促す策が取られている。

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