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TOTO トイレの臭いで健康チェック

TOTOは、健康状態をチェックできるトイレを開発する。排便時の臭いから腸内環境を推測する研究を進め、2020年をメドに実用化を目指す。また病院向けには排せつ後に患者が立ち上がると、看護師に自動で連絡し転倒を防ぐシステムを医療機器メーカーと開発。情報通信技術(ICT)を生かしてトイレの機能を拡張し、健康志向の高まりに対応する。

立ち上がろうとする動きを、便座とセンサーで察知しナースコールする

開発中のトイレでは大便に含まれる特定のガスの濃度や比率を測り、腸内の健康状態を調べる。臭いは体に良い働きをする善玉菌が多いほど弱くなる。通信会社や医療関連企業と連携し、計測した臭いのデータをクラウド上に集めて分析。食生活の改善やサプリメントの提案など、健康と病気の間の状態を示す「未病」対策に役立てる。

1000種類ほどの臭い成分の中には一部の大腸がんとの関連が指摘されているものがある。相関関係の実証が進めば、毎日使うトイレで病気の早期発見ができる可能性がある。住宅や介護施設などでの利用を見込む。

医療機関向けにはナースコールシステム大手のケアコム(東京都調布市、池川充洋社長)と「トイレ離座検知システム」を開発した。付き添いが必要な患者や高齢者は排せつ後にナースコールで看護師らを呼ぶが、認知機能の低下や遠慮から1人で立って転倒する事故が多かった。

便座や姿勢を支えるボードの付近にセンサーを設置。自力で立とうとすると便座にかかる重さなどで動作を検知し、自動でナースコールやドア付近のランプで知らせる。

来年1月から出荷する。価格はセンサーだけで4万9800円(税別)からの予定。初年度に500台の販売を目指す。

臭気の測定、離座センサーともに、トイレに搭載している脱臭機構や自動洗浄技術を活用。大がかりな装置は使わずに健康をサポートできる。

TOTOはこれまでも健康に関心が高い家庭や病院向けに、付加機能を付けたトイレを商品化してきた。

前立腺肥大症や腎臓機能障害の治療に必要な尿の勢いや量を自動で測るトイレは、07年の発売以降、病院に約1300台を販売。08年には大和ハウス工業と共同で尿糖値や基礎体温、体重を測れる「インテリジェンストイレ」を売り出した。

開発を担当するTOTO総合研究所(神奈川県茅ケ崎市)の福田幸弘所長は「排せつ物は重要情報の宝庫だが、ただ測るだけでなく効果や活用方法を示すことが課題だ。様々な業種と連携し可能性を広げたい」と話している。

(企業報道部 小川知世)

[日経産業新聞 12月29日付]

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