欧州サッカーウォッチ(清水秀彦)

フォローする

強いチェルシー、手堅いリスク管理にイタリアの香り

(3/3ページ)
2016/12/14 6:30
保存
共有
印刷
その他

バルセロナのイニエスタやかつてのシャビのような戦況を読める選手がいないので、テンポが変えられない。どんなにすごい選手がいても、相手は慣れてくる。役割分担がはっきりせず、寄せ集め的な組織の弱さが出る傾向がある。

チェルシーのセスクのような中盤で展開する選手がいないのも弱みだろう。だから、CBのストーンズらから展開させている。

昨季までチェルシーを率いていたモウリーニョ監督が就任したマンチェスター・ユナイテッドは厳しい状況にある。首位チェルシーとの勝ち点差が13と開き、6位に停滞している。

100億円を超える移籍金で獲得したポグバの使い方が難しい。フェライニとキャラがかぶるし、野生に任せてめちゃくちゃなことをするのでチーム戦術にはめにくい。ポグバを中央に置くことで、どこかにしわ寄せが出る。

前線のイブラヒモビッチ、ポグバ、フェライニら規格外の選手がそろっているが、独りよがりになりがちで、約束事をたくさん設けるモウリーニョ監督との相性がいいとは思えない。

戦術浸透してきたリバプールが台風の目

いまのマンチェスターUを見ていると、統率された感じがせず、モウリーニョのチームらしくない。監督も迷っているのかもしれない。何を目指しているのかが見えてこない。

そもそもモウリーニョは力が2、3番目のチームを率いて、相手の持ち味を消すのが得意な指導者。本来はチェルシー時代のように守備から固めていきたいはずだが、名門マンチェスターUではそういうことがしにくいのかもしれない。

内外からのプレッシャーもかなりあるだろう。どのチームでも就任2年目に結果を残してきたが、このままでは途中解任の可能性もある。

台風の目になるのがリバプールだろう。現在、勝ち点31で3位。選手の質はチェルシー、マンチェスターCより落ちるが、昨季途中に就任したクロップ監督の戦術を選手が理解してきた。勝負へのこだわりが薄く、美しさを求めるベンゲル監督のアーセナル(勝ち点34で2位)より期待が持てる。

最終的にはチェルシーとマンチェスターCの優勝争いになると思う。チェルシーはチームとして、もうできあがっている感がある。チームは生きものだから、いずれ悪くなることもあるだろう。しかし、昨季、10位に沈んだため、今季は欧州チャンピオンズ・リーグ(CL)の戦いがないことがアドバンテージになる。

グアルディオラ監督のことだから、マンチェスターCは戦いながら個々の役割を整理し、連携を高めていくはずだ。これからが見ものだ。コンテ監督とグアルディオラ監督は哲学が正反対だけに今後の戦いが興味深い。

(J1元仙台監督)

「スポーツ」のツイッターアカウントを開設しました。

欧州サッカーウォッチ(清水秀彦)をMyニュースでまとめ読み
フォローする

  • 前へ
  • 1
  • 2
  • 3
保存
共有
印刷
その他

サッカーコラム

電子版トップスポーツトップ

欧州サッカーウォッチ(清水秀彦) 一覧

フォローする
リバプールのエース、サラー(右)の負傷退場で試合の流れは決まった=ロイターロイター

 2017年シーズンのサッカー欧州チャンピオンズリーグ(CL)は、スペインのレアル・マドリードが決勝戦(5月26日、ウクライナ・キエフ)でリバプールを3―1で下し、幕を閉じた。レアルは大会3連覇。その …続き (2018/6/1)

 欧州の最強クラブを決める大会、チャンピオンズリーグ(CL)の4強が出そろった。準決勝のカードはイングランドのリバプールとイタリアのローマ、ドイツのバイエルン・ミュンヘンとスペインのレアル・マドリード …続き (2018/4/23)

 欧州チャンピオンズリーグ(CL)は1次リーグを終え、16強による決勝トーナメント1回戦(2018年2、3月)の組み合わせが決まった。いきなりレアル・マドリード(スペイン)とパリ・サンジェルマン(フラ …続き (2017/12/19)

ハイライト・スポーツ

[PR]