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なるか大器の「脱ゆとり」 西武・菊池が目覚めるとき
編集委員 篠山正幸

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2016/12/13 6:30
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悠々として急がず……。大器ならではともいえる、ゆったりした歩みがもどかしかった西武・菊池雄星(25)に、本領発揮のときが来るかもしれない。チームの低迷、岸孝之の移籍など、8年目を迎える来季、大黒柱への成長を促す条件がそろった。

契約更改を終えた菊池。体力面の課題克服に筋肉量を増やす練習を積んだ=共同

契約更改を終えた菊池。体力面の課題克服に筋肉量を増やす練習を積んだ=共同

岩手・花巻東高からプロ入りする際は後輩の大谷翔平(日本ハム)にも劣らない注目を浴びた菊池だったが、肩の故障などもあり、期待に応えられたとはいえないシーズンが続いた。

2年目の2011年に1軍デビューしたものの、15年までの勝敗は4勝1敗、4勝3敗、9勝4敗、5勝11敗、9勝10敗。早々に9勝目を挙げながら、あと1勝ができずに2桁勝利を逃すなど、一皮むけきれないシーズンが続いた。

直球の球速、変化球の切れとも一品。これでなぜ勝てないのかと不思議に思われるばかりだったが、本人のなかでははっきりと自覚される勝ちきれない理由があったらしい。それは体力面。最初のうちは1週間に1度のローテーションでも、体力が回復しきらなかったという。

無尽蔵の体力で、馬車馬のように投げるイメージもあったが、じつはバテていた。

粘投だった大谷との投げ合い、壁破る?

課題を克服するためにここ数年とりくんできたのが、体重を増やさずに、筋肉の量を増やすことだったという。専門家について毎年重ねたトレーニングの結果は指導した担当者が驚くほどの成果となって表れた。

菊池が壁を破った今季の象徴が、大谷と投げ合った9月28日の1戦だった=共同

菊池が壁を破った今季の象徴が、大谷と投げ合った9月28日の1戦だった=共同

180キロのダンベルを担ぎ、しゃがんだところから立ち上がる「フルスクワット」。これができるのは野球界に限らず、今まで指導してきたさまざまな競技の選手のなかでも菊池一人だったと担当者。

これが今年1月の自主トレ公開時の話で、振り返ればこうしたトレーニングの成果が、12勝7敗という今季の成績につながったものと思われる。今季目標に掲げた15勝には届かず、143回という投球回数も物足りなかったが、持てる才の片りんを見せ始めたシーズンになった。

壁を破った今季の象徴といえる投球が、大谷との投げ合いとなった9月28日の1戦(西武ドーム)だった。

パ・リーグの優勝決定試合となったこの試合、1安打投球という離れ業を演じた大谷の前にかすんだが、菊池の粘り強い投球も見応えがあった。

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