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中央線「20年グリーン車導入」へ 青梅駅に新ホーム

日経コンストラクション

東京五輪が開催される2020年、JR中央線・青梅線に新たな客席空間が生まれる。東日本旅客鉄道(JR東日本)の着席サービスの一つ「普通列車グリーン車」だ。現在、10両で走る列車に、新たに2両のグリーン車を追加。12両で運転する4年後を見据え、駅や線路の工事が始まっている。青梅線の青梅駅では、新たなホームが出現し始めた。

青梅駅2番線と仮3番線の間に出現した新ホーム(写真:大野雅人)

中央線の東京─大月間と青梅線の立川─青梅間にグリーン車を導入するとJR東日本が発表したのが2015年2月。

その1年後、同社八王子支社は、2020年の12両化に合わせて新たなホームを置く「第二乗降場新設工事」に着手。2019年秋の完成を目指し、島式の既存ホーム(1.2番のりば)の北側に新たなホーム(第二乗降場)が出現した。

青梅駅は2016年10月末現在、1.2番ホームに接する線路のほか、多摩川へ向く駅舎に最も近い側に側線1本、青梅市立第一小学校側(山側)に電車留置線が3本(電留1~3)ある。

新ホームは、2番線の北側の線路1本を撤去した跡地に設置。1番線と2番線の間の既存ホームに、2番線と将来の3番線の間に新ホームを追加し、「2面3線」にする。

青梅駅1.2番ホーム東京寄りから見た新ホーム。線路は写真左から「下本」(1番線)、「上本」(2番線)、「上1」、「電留1」、「電留2」、「電留3」と並んでいる(写真:大野雅人)
駅舎に近い側線の線路は撤去作業が進む(写真:大野雅人)

駅舎側の側線は、線路を撤去する工事が進み、2番線の山側では、4~5両分のホームが出現。架線付近には、3番線となる予定の線路の上に「上1」という札が付いていた。

既存ホームは延長か 停止位置を変更

2020年の中央線・青梅線グリーン車導入・12両化に合わせて改良・新設工事が進む青梅駅。現在、最も長い編成で10両の電車が出入りする青梅駅は、グリーン車によって増える2両分のホーム延長工事も実施する見込み。

青梅駅1.2番ホーム奥多摩寄りから、奥多摩駅方向を見る。左から「下本出」「上本出」の信号機が灯り、写真右に「×」で塞がれた信号機が立つ(写真:大野雅人)

現在の1.2番ホームの両端には、1.2番線の線路が合流する手前にわずかな三角スペースが残っている。東京方や奥多摩方の三角スペースにホームを延ばし12両編成分の長さを確保する可能性がある。

建設中の新ホームは、既存ホーム東京寄りの端から10~20m奥多摩側に出現。2016年10月末現在、4~5両分の真新しいホームができあがり、そこに既存ホームと地下で連絡する階段やエレベーターが姿を現していた。

新ホームに姿を現した階段とエレベーター。地下連絡通路で既存ホームや改札を結ぶ(写真:大野雅人)

新ホームの2番線側は、高さ1mを超えるホーム柵がある。青梅線は現在、4・6・10両といった電車が走っている。青梅駅では、2016年10月2日以降、4・6・10両の電車停止位置を奥多摩寄りに集約した。

駅は現在も「4両編成・6両編成の電車が現在より奥多摩方に約20~40m移動します。2番線、10両編成の電車についても奥多摩駅寄りに約4mほど移動します」と案内している。

グリーン車は階段付近に止まる

2016年10月2日に4・6・10両の電車停止位置を変更し、奥多摩寄りに停止位置を集約した青梅駅。この停止位置変更で、2番線に止まる4.6両電車の東京寄り先頭車は、階段付近にそろった。新ホームの柵は、その階段付近から東京寄り端まで立っている。

新ホームの柵は、階段・エレベーター付近から東京方の端まで続く(写真:大野雅人)

2020年の中央線グリーン車導入で、電車は10両から12両に増える。青梅駅では、東京寄り4.5号車に連結するグリーン車が、ちょうど階段・エレベーター付近に止まる格好にもなる。

青梅駅既存ホームの奥多摩寄りから東京寄りを見る。この写真手前にわずかにホーム延長スペースがある(写真:大野雅人)

また、JR東日本の新ホーム設置イメージ図には、既存ホームと同じ長さの新ホームが描かれている。10月末時点で、新ホームは東京寄り4~5両分が姿を現していた。JR東日本八王子支社によれば、既存ホームも新設ホームも同じ長さになる予定。今後、12両編成の電車が発着できる設備を整備するとみられる。

新ホーム奥多摩寄りスペースは手付かず

既存ホームから奥多摩方を見ると、「下本出」「上本出」と記された信号機の10~20m先に、「×」で塞がった信号機が立っている。仮3番線(上1)の線路が延びてくると思われる線路脇に立つこの信号機付近まで、新ホームが延長するのか。JR東日本八王子支社に聞くと、新設ホームの奥多摩方で今後、工事が行われるという。

東京寄りから新ホーム・電留線を見る。階段・エレベーター付近から東京側の新ホームには、鉄柵が立つ。新ホームの鉄柵部分には4.6両電車が止まらない予定(写真:大野雅人)
駅舎に最も近い側線は、線路撤去が進む。この側線の役目を仮3番線(上1)が担うことになるか。JR東日本八王子支社によれば、3番線使用開始後は夜間に限って電車を留置する予定だ(写真:大野雅人)

青梅線沿線の利用者数は増加傾向にある。2015年度の路線別平均通過人員で、青梅線 立川─青梅間は、1日当たり12万4595人。八王子支社管内の2015年度1日平均乗車人員は約148万7千人で、過去最高を更新。そのうち、青梅線の3駅が上位20位以内に入った。

トップは立川駅で16万3903人(定期外7万5073人、定期8万8830人)、前年比102%だった。14位に拝島の2万9880人、18位に昭島の2万6403人と続く。

JR東日本は、中央線・青梅線のグリーン車導入・12両化で乗客の着席機会を増やし、利用者数が増加する沿線に新たな付加価値で応える構えだ。

(フリーエディター 大野雅人)

[日経コンストラクションWeb版2016年11月15日号の記事を再構成]

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