2019年9月18日(水)

フルスイングの余韻(山崎武司)

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この選手にこの年俸? 相次ぐFA大型契約への疑問

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2016/12/11 6:30
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今年のストーブリーグは例年に増して活発だ。巨人と日本ハムの間で大田泰示、吉川光夫というかつてのドラフト1位同士がトレードされたのに続き、両リーグの主力級がフリーエージェント(FA)権を行使し、続々と移籍を決めた。

楽天と契約し、星野仙一球団副会長(右)と笑顔を見せる岸=共同

楽天と契約し、星野仙一球団副会長(右)と笑顔を見せる岸=共同

FAは一定の期間、1軍で活躍した選手に与えられる権利だ。複数球団の評価を聞いたうえで、最も必要とされ、高い年俸をもらえるチームでプレーしたいというのは選手の自然な願望だ。ただ相次ぐ移籍の契約内容には、少々首をかしげたくなるものもある。

インセンティブ、多く設定する選択肢も

入団から10年、西武の主戦として活躍してきた岸孝之は故郷の仙台を本拠地とする楽天への移籍が決まった。4年契約で年俸は総額16億円(金額は推定、以下同じ)と報じられている。今季年俸(2億2500万円)からの大幅アップに加え、塩見貴洋がつけていた背番号11も譲り受ける。破格の待遇といっていいだろう。

岸が素晴らしい投手であることに異論はない。しかし2014年から3年間の勝ち星は13、5、9の計27勝。投球回数は14年の161回1/3が最高で、ここ2年は規定投球回数にも到達していない。4億円投手に値する活躍とはローテーションを1年間守っての15勝が最低ラインだ。故障がちな岸がこのハードルを越えられるだろうか。少なくとも表に出ている限り、激しい争奪戦があったわけではない。楽天にはドジャース・前田健太のようにベースを抑え、成果に応じたインセンティブを多く設定する選択肢もあったのではないか。

阪神の入団会見で金本知憲監督(左)とポーズをとる糸井=共同

阪神の入団会見で金本知憲監督(左)とポーズをとる糸井=共同

オリックスから阪神への移籍が決まった糸井嘉男も三顧の礼で迎えられた。4年契約で年俸総額は18億円以上と伝わる。西岡剛から背番号7を譲り受けるのも岸とも共通している。今季は3割を打ち、53盗塁でタイトルも獲得した。糸井の能力の高さは疑いの余地がない。だがこの年俸を払うのであれば打率3割、30本塁打、30盗塁の「トリプルスリー」ぐらいはやってもらわないと割に合わない。35歳という年齢も球団にはリスクになる。「へぇー」と驚く契約だ。

巨人にFA移籍した2投手も大型の複数年契約を結んだ。山口俊は3年7億円、森福允彦は2年4億円。日本ハムを出て巨人入りが確実視される陽岱鋼も4年10億円超の大型契約といわれる。3人とも戦力にはなるだろうが、近年の成績や直近の年俸をみれば、巨人は随分と大盤振る舞いをしたことがわかる。中日のかわいい後輩である平田良介もしかり。FA権行使を視野に入れた交渉の末、打率2割5分を割り込みながらも5000万円増の1億2000万円と大幅アップを勝ち取った。

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