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音楽フェス動員力 ビジュアル系参入、アニソンも台頭

NIKKEI STYLE

ロック以外のジャンルも年々盛り上がり、客層も広がりを見せる音楽フェス。そこで2016年に国内で開かれた音楽フェスの動員数ランキングを作成した。

1位の「ロック・イン・ジャパン・フェスティバル」は、8月に4日間、茨城県の国営ひたち海浜公園で開催され27万人を動員。ステージが1つ増え、7ステージとなった今年は、バンドでは若者に人気のONE OK ROCKや、ベテランのTHE YELLOW MONKEY、女性アイドルでは、でんぱ組.incなど、国内208組のアーティストが出演した。

2位は、19.4万人の「サマーソニック」。例年8月に千葉と大阪で同日に2日間開催される都市型の夏フェスで、レディオヘッドなどの大物洋楽アーティストに加え、邦楽ではサカナクションから和田アキ子まで出演する、多彩なラインナップとなった。

3位は、20周年の「フジロックフェスティバル」で12.5万人。新潟の苗場スキー場で7月末に3日間行われ、2016年からは保護者同伴で中学生以下が入場無料に(2015年までは小学生以下)。第1回にも出演したレッド・ホット・チリ・ペッパーズが大トリを飾った。

昨年に比べ、大きく動員を伸ばしたのが、4位の「ULTRA JAPAN」(以下、ULTRA)と9位の「TOKYO IDOL FESTIVAL」(以下、TIF)。今年で3年目の、米国発のダンスミュージックフェス「ULTRA」は会場規模を拡大。女性専用エリアも新設し、12万人を集めた。「TIF」は、従来の2日間から3日間に開催期間を延ばし、出演アイドル数は300組を突破。7.6万人を動員した。

■大物ビジュアル系が総出演

また、今年初開催で6位に入った「VISUAL JAPAN SUMMIT」は、X JAPANのYOSHIKIが発起人で、10.5万人を動員したビジュアル系フェス。LUNA SEAやGLAY、HYDEといったキャリア勢に加えて、ゴールデンボンバーなどの若者層にファンを持つ、新旧ビジュアル系バンドが3日間で56組出演した。

近年CDセールスが好調なアニメソングのフェスでは、アニソン歌手や声優などが出演するオールジャンル型の「アニメロサマーライブ」が今年も8.1万人で8位に。それに続くのは、生のバンド演奏にこだわる「リスアニ!LIVE」。日本武道館で2日間行われ1万6000人を動員した。

アニソンフェスの現状について、「リスアニ!LIVE」のプロデューサーの馬嶋亮氏は、「今の10代20代は、夜中にテレビで毎日のようにアニメが放映されているのが当たり前の世代。彼らはアニソンとの親和性が高く、アニソンフェスはこれからも若者を巻き込んで成長の余地がある。また地方では、アニソンフェスが若者を集めるイベントとして注目され、町おこしに使われるような事例も出てきている」と語る。

(ライター 中桐基善)

[日経エンタテインメント! 2016年12月号の記事を再構成]

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