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進化を楽しむ(廣瀬俊朗)

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勤続疲労が一因? トップリーグ戦線に異変あり

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2016/10/29 6:30
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日本チームのサンウルブズがスーパーラグビーに参戦したことにより、代表選手は1年間、ほぼ切れ間なくプレーをすることになった。特に、昨年のワールドカップ(W杯)を戦った選手はその疲れも残っている。代表とサンウルブズの選手が多い東芝は、コンディションづくりでハンディを背負っている。チームを作り直す時間にあてたい11月のリーグ中断期間にも日本代表の遠征メンバーに4人が選ばれており、まだまだこの苦労は続く。

堀江翔太(中央)をはじめパナソニックは4連覇を目指すが、現状は4位に甘んじている=共同

堀江翔太(中央)をはじめパナソニックは4連覇を目指すが、現状は4位に甘んじている=共同

冨岡鉄平ヘッドコーチ(HC)はチャレンジを大事にする人で、チームづくりのアプローチを変える決断自体は責められることではない。ただ、今から振り返ってみると、春のチームづくりの時期に主要選手がサンウルブズに参加していることや、前年度の成績が上向きであったことを考えると、今季はチームを大きく変えるには難しいタイミングだったかもしれない。でも、これは結果論の話。もし成功していたら、大胆に変えたことは素晴らしい評価を得ていたと思う。

いずれにせよ、このまま終わる東芝ではない。ここからどうやって巻き返してくれるのか楽しみにしている。

選手のコンディションは今季のトップリーグの大きなテーマになっている。W杯とサンウルブズを兼務した選手は相対的に動きがやや鈍い。本来のできに近いパフォーマンスができているのは立川理道(クボタ)や田村優(NEC)ら一握りにすぎない。

4連覇を目指すパナソニックが大量補強にもかかわらず4位に甘んじているのも、代表とサンウルブズの主力を多く抱えることが最大の原因だろう。シーズン序盤は負傷者続出によりチームになじんでいない新加入選手を多数使わざるを得なかったのも痛かった。

選手には年間出場試合の制限が必要

サンウルブズが日本代表の強化に与える効果は大きいが、今季のトップリーグを見ていると、選手の年間の出場試合数を制限する必要は明らかだ。現在、代表選手らと日本ラグビー協会とで話し合い、何とか形にすべく動いているところだ。

東芝、パナソニックと対照的な環境に置かれているのが、全勝で初優勝に向けて快走するヤマハ発動機だ。サンウルブズの選手が少なく、開幕前の準備を万全に整えることができたのが大きかった。

もちろん好調の理由はそれだけではない。ここ数年は清宮克幸監督のもとで戦い方が統一されていて、年々その精度を高めている。195センチ120キロのデューク・クリシュナンら大きな選手をピッチの外側に立たせて防御ラインを突破させるなど、体力をうまく温存しながら選手の特長を生かす戦術が奏功している。

フランス1部リーグのトゥーロンへ移籍した五郎丸歩の穴も、新加入のゲラード・ファンデンヒーファーが遜色なく埋めている。このあたりの新加入選手の鑑定眼も清宮監督の力だろう。課題の選手層も従来より厚くなってきている。昨季まではシーズン終盤で失速することが多かったが、今年は最後まで好調が続くかもしれない。

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