進化を楽しむ(廣瀬俊朗)

フォローする

勤続疲労が一因? トップリーグ戦線に異変あり

(1/3ページ)
2016/10/29 6:30
保存
共有
印刷
その他

今季のラグビー・トップリーグは開幕前の予想を裏切る展開を見せている。期待を上回る快進撃を続けるチームに、思わぬ苦戦を強いられる優勝候補……。シーズンの折り返しにあたる第8週を終えた時点で、その理由を考えてみた。

過去13シーズンで最低順位は3位だった東芝は8位に沈む。かつてない苦戦だ=共同

過去13シーズンで最低順位は3位だった東芝は8位に沈む。かつてない苦戦だ=共同

ファンを最も驚かせているのは、7年ぶりの優勝が期待された昨季2位の東芝だろう。ここまで4勝4敗の8位。過去のトップリーグ13年間の最低順位は3位だったから、かつてない苦戦ということになる。

今季は春の新チーム立ち上げから、昨年と違うチームづくりに取り組んできた。具体的には、ラグビーそのものの練習を減らし、ランニングスピードの向上やレスリングのトレーニングなど基礎的な能力を上げる練習を増やした。

ただ、ランのスピードは、目に見えるほどの成果が出てくるまでに時間がかかる。その一方で、去年までの強みが薄れてしまったように見える。

苦戦の東芝、練習法変更が影響か

1つはセットプレー。今季はスクラムは良くなっているが、ラインアウトの獲得率が高くなく、その後のモールで押し込まれてトライを奪われる場面が目立つ。もう1つの武器だったディフェンスでも相手の前進を許す回数が多い。いずれも練習量を減らした部分で、その影響が出ているのではないかと思う。

昨季まで所属した元南アフリカ代表のフランソワ・ステインのようなロングキッカーの不在が戦術の幅を狭めているのも痛い。

ヤマハ発動機は全勝で初優勝に向け快走中。清宮監督のもとで戦い方が統一されている=共同

ヤマハ発動機は全勝で初優勝に向け快走中。清宮監督のもとで戦い方が統一されている=共同

今季はストレングス・アンド・コンディショニングと呼ばれる身体強化や体調管理の面でも、新しいコーチのやり方に変えた。全体の練習量のコントロールのために練習後の個人練習を控えたことは、東芝の強みだった選手の自立という文化を弱めてしまったように感じる。

立て直すにはどうすればいいのか。選手一人ひとりが他人任せにするのではなく、自分でチームを引っ張っていこうという気持ちをもっと強く持つことが大事ではないだろうか。幸い、シーズン終盤にトヨタ自動車、サントリー、パナソニックという上位勢との対戦を残している。ここで勝てば順位を大きく上げることができる。

東芝が苦境に陥っている理由はもう一つある。日本代表とスーパーラグビーの両方でプレーする選手の勤続疲労だ。

  • 1
  • 2
  • 3
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

ラグビーコラム

電子版トップスポーツトップ

進化を楽しむ(廣瀬俊朗) 一覧

フォローする
実業団ラグビー部の復活を描くドラマ「ノーサイド・ゲーム」に出演する筆者。左は主演の大泉洋さん=TBS提供TBS提供

 ラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会の開幕まで2カ月を切った。最後の実戦期間に入る日本代表について考えるとともに、大会盛り上げのために自分なりに始めたことについて紹介させてもらいたい。
 日本代表 …続き (7/26)

共同

 9月開幕のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会に臨む日本代表候補が動き出した。スーパーラグビーのサンウルブズも2月23日に国内初戦を迎える。本番まで残り7カ月。これから必要な準備や注意点、対戦国の …続き (2/20)

トップリーグは31日開幕する=共同共同

 ラグビーのトップリーグが31日、始まる。今年も魅力的なルーキーや外国人選手が多く参戦する一方、2019年のワールドカップ(W杯)日本大会の準備のため、大会方式などがかなり変わった。新しいシーズンを展 …続き (2018/8/28)

ハイライト・スポーツ

[PR]