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監督も選手も個性を 権藤氏・古田氏が対談(後編)

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2016/11/2 6:30
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司会 権藤さんは監督時代でも1球ごとにバッテリーに配球のサインを出されていましたし、その意味ではワンマンでしたね。

権藤 ワンマンというか、自分の能力で、自分のなかにあるものでやらないと勝てないと思ってたから。それでやられたら、おれの責任だから。ミーティングしてどうこう言ってるんじゃ(采配にも)個性が出てこない。

ヤクルト真中監督は外野手出身。余計なことは言わず冷めた目で采配=共同

ヤクルト真中監督は外野手出身。余計なことは言わず冷めた目で采配=共同

司会 1990年代のセ・リーグは大物監督ばかり。しかも野村さんが、権藤さんや長嶋巨人をチクチクやってたんで、余計盛り上がりました。

古田 今から考えると、ちょっと炎上商売ってのがあったんじゃないですかね。難癖つけるわけじゃないけど、周りに記者がいるからっていうこともあったでしょうし。まあ勝負事なんで、敵対心を常に持ちながらやるってのは大切じゃないですか。あまりよその球団と仲良くしてたら、ファンも冷めます。相手をリスペクトしてるんだけど、やっぱり敵だぞってところを常にみせながらやらないと。そういう対抗心が野村さんにはありました。

司会 松井秀喜選手をはじめ、個性的ですごい選手がセ・リーグにそろっていました。

やられた記憶残る巨人の松井

古田 日本人の中では松井秀喜が一番嫌だった。お互い神宮と東京ドームという狭い球場で、飛ぶボールでやってますから、こすった当たりでもホームランになるんで。デビューしてからしばらくは彼もボール球を振ってくれていたんです。でも、そこにつけ込むにはどこかでストライクを投げなきゃいけない。どこか彼の予測してないときに、何とかストライクを取って、振りにかかった時にボールになってくれればいいなという、それが打ち取るためのベストシナリオです。ざっくりいえば。だけど、本人も考えますからね。最初のうちはブンブン空振りもしてましたけど、何年目かな、配球も「ああばれたか」って感じになってきました。

司会 やられた記憶も多いですか?

古田 結構ありますね。松井はとにかく最強のホームランバッターという感じでプロに入ってきた。(石川・星稜高時代の)5敬遠もあったし、話題もあった。イメージでいうと、彼は150メートルのホームランを打とうとしてたと思うんですよ。東京ドームの看板にあたるホームランをどうやって打つか、と。実際に看板までいってたし。でも、その欲を途中から断ち切ったんですね。120メートルくらい打ちゃいいんだ、ホームランはホームランだし、というように。腹八分目というかね。そうなってくると、きわどいボールも見極めらるし、ピッチャーとしてはやりにくい。(思い切り)振ってくれてる間は空振りもしてくれてたんですけど。おかわり君(西武・中村剛也)って、テレビでみてたらホームラン打ってるシーンばかりじゃないですか。また今日も打ってるよ、となるんだけど、実際は4回に1本しか打たないですよ。打率3割3分とか打たないでしょ。ところが松井は3割以上打つんです。なんでかっていうと見逃すから。おかわり君は空振りする。だからピッチャーも「いける」と思って勝負しちゃうんですけどね。

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