「J」の螺旋的発展へ投資マインド育む

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2016/10/24 6:30
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魅力的な選手を取れば、入場料収入だけでなく、マーチャンダイジング収入、スポンサー収入も増える可能性が高まる。投資マインドを持った経営者が出てくれば、ファン、サポーターが背中を押すはずだ。

もちろん、投資はリスクを伴う。プロサッカークラブは生身の人間に投資するので、リターンの蓋然性が低い。日本のサッカーにフィットしない外国人選手もいるし、故障する可能性もある。外国人の登録枠を5に広げるのは、1人がつまずいたら終わりということを避けるためでもある。

経営の難易度は高いが、投資マインドがないとクラブもリーグも成長しない。今回の改革を受けて、勝負に出るクラブがいくつか出てくると期待している。現在はブラジル、韓国人選手が多いが、たとえば将来性を見込んでアフリカからも取るようになったら面白い。

チャレンジにはリスクがつきまとう。大型補強をしたものの歯車が狂って、チームが沈むこともある。

「降格時救済金」はセーフティーネット

そこで「降格時救済金」という制度をつくった。J1からJ2に降格したクラブには、1年間に限り、J1の固定配分金(3億5000万円)の8割、J2からJ3に降格したクラブにはJ2の固定配分金(1億5000万円)の8割を配分する。

これはセーフティーネットであり、リスクを恐れず投資してもらうための制度だ。チャレンジをせず、降格したクラブも恩恵を受けることになるが、そのケースは制度の趣旨から外れている。

10年で2100億円を超える放映権料を手にしたことが話題になっているが、のんびり構えているわけにはいかない。

改革1年目である来季、「Jリーグは変わった」という強烈な印象を残すことが重要だと思う。慢心したら、リーグの体質が悪くなるだけだ。3年以内に、次の10年の契約の道筋をつける勢いでリーグのブランド力アップに取り組まなくてはいけない。

10年で2100億円という額は欧州の主要リーグに比べたら、ケタが違う。この金額に満足することなく、リーグの価値を上げ、放映権料をアップしてもらえるように努めなくてはならない。その気概をリーグ、クラブに関わるすべての人間が共有する必要がある。

(Jリーグチェアマン)

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