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残業減らない要因、「非効率な会議や資料作成」3割
第293回 編集委員 木村恭子

(3/3ページ)
2016/10/20 3:30
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IT(情報技術)の進化は仕事の軽減に向かうと思いきや、逆効果になっている例も。

「社長や上長が24時間365日メールでやり取りをしている。部下を動かしてでも、それらのメールに素早く反応することが評価されるために残業も増える」(49歳、女性)

残業が減らない要因として3番目に多かったのは、「残業が奨励される風土がある」(22.9%)でした。

「遅くまで残っている=頑張っているととらえている管理職が多い」(39歳、男性)

「上司が自分と一緒に残業してくれる部下を重用してきた」(26歳、男性)

中には「上司が仕事をしているので帰りづらい雰囲気がある」(44歳、女性)といった声もありました。

その他の理由としては「家族持ち平サラリーマンは残業手当が無いと生活できないですよ」(48歳、男性)として、「残業代で手取りを増やしたい」(12.7%)が続きました。

残業代を含めた金額で生活を成り立たせている人も多いなか、残業時間減による残業代の削減は「賃下げ」ととらえる考え方もあります。長時間労働の是正のためには、「残業代込み」での給与の考え方を労使ともに見直す必要もあるといえましょう。

また、ユニークだったのは「帰宅しても居心地が悪い」(2.0%)と答えた読者からのコメントでした。

「家に夫の個室がない。個室がないと家に帰っても何もできないから職場に居座る。そういう人間が上司になると部下も帰れない」(63歳、男性)

上司の家庭事情が部下の残業時間にも影響を及ぼしかねない状況です。

長い間、残業を減らすべきだとする動きがありながらも減らなかったことへの改善策として「マイナス評価になったら、みんな必死に早く切り上げますよ」(54歳、男性)と、ペナルティーを科す提案もありました。

また、発想の転換で、現状のままでやみくもに残業時間を減らすのではなく、休日の取り方を変えることを提唱する読者もいました。

「祝日が多すぎる。強制的に休まざるをえない日が多く、1日当たりの仕事量がどうしても増えてしまう。英米のように、祝日を減らして有休を利用して休む日を分散すれば、仕事もほかの人と効率的に共有できる」(36歳、男性)

政府は残業時間に厳格な上限を設ける方針です。皆さんからの意見では、時間数の調整だけでは、なかなか問題が解決しないばかりか、新たな問題も出てきかねない切実な状況が浮き彫りになっているといえます。

他国と比べて低いといわれる日本の労働生産性を上げるために、必要な政策を総動員してほしいですね。

 ◇

今回の調査(15~18日)にご協力いただいた読者の皆さんによる安倍内閣の支持率は62.0%となり、前回調査の54.2%から7.8ポイント上昇しました。

今回のテーマに関する皆さんからの意見を紹介します。

まずは、安倍内閣を支持する読者から。

「人材の流動性を増加させたほうがよい。再就職が容易になれば、ブラック企業を辞めやすくなる」(48歳、男性)

「一部の女性管理職を輩出するための数字づくりのみならず、経験豊富な一般職の活用・処遇底上げにも目を向けてください」(44歳、女性)

「『働き方改革』は、本来は民進党が率先して取り組むべきこと。正社員主体の労働組合の意向におもねる民進党は社会的弱者に寄り添う視点が希薄であることが、そのまま党勢に反映されていると思う」(47歳、男性)

一方、「支持しない」読者からは「ヤミ残業」や「隠れ残業」に関する意見が寄せられました。

「日本で最も問題なのは、残業としてカウントされない事実上の残業。これが非常に多い。過労死の根本原因はそうした隠れ残業にある」(51歳、男性)

20日の日本経済新聞朝刊「視点・焦点」面では、長時間労働に関する特集を組んでいます。併せてお読みください。

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