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残業減らない要因、「非効率な会議や資料作成」3割
第293回 編集委員 木村恭子

(2/3ページ)
2016/10/20 3:30
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この社外残業に関する声は、残業時間が「増えた」と回答した読者から特に多く寄せられました。

回答者の内訳
回答総数1797
男性89%
女性11%
20代7%
30代16%
40代29%
50代27%
60代15%
70代5%
80代以上1%

小数点以下は四捨五入

「表向きは残業時間と手当の削減になっているが、手当なしの管理職登用増、裁量労働制(時間無制限で手当固定)の選択化で実態は逆に表に出ない残業時間が増加傾向にある」(64歳、男性)

これでは「残業減らしてヤミ残業が増える」とでもいいましょうか。この逆効果は、賃金の面でも影響があるようです。

「(残業の)上限規制によって、実績に表れないサービス残業が増え、年収が100万円減少した」(47歳、男性)

「基本給が8万以上減ったので残業代でカバーせざるをえない」(56歳、男性)

また、人員削減も残業が増える要因になっています。

「人が減り仕事が増えた。団塊世代の延長雇用が終了し大量退職した後は顕著」(47歳、男性)

育児休暇や介護休暇の制度が充実してきていることに伴う弊害も。

「育児や介護等で、時間制限のある配下社員が増えたため、その分の仕事のやりくりやカバーが必要になった」(47歳、女性)

長時間労働が健康面を含め問題であることは今や共通認識ではありますが、その是正については対応が途上にあるせいか、いろいろな矛盾や問題点もあるようです。

ある読者(49歳、男性)は「精神論的な残業削減をうたうばかりで業務全体の見直しを行わないとかえって管理のための時間が増加してくる」として、同じ業務量で仕事時間だけを減らすことへの弊害を指摘しています。

また、グローバル化に伴う問題として「海外との仕事が増え、帰宅しても、海外との電話会議があるので、睡眠時間が減った」(54歳、女性)との意見もありました。

先ほど、海外赴任で残業が少なくなった読者の声を取り上げましたが、海外での例として、次のような異なる意見もあったことも紹介します。

「年収が高い大手企業の社員は、見合った成果を出すのが当然だから、残業論議の対象にしてはいけない。欧米も、エグゼクティブの働き方はがむしゃら。年収が低い層に限定して論議を」(54歳、男性)

 ◇

「古くて新しい問題」といえる長時間労働の是正ですが、日本で残業が減らないもっとも大きな要因について、電子版の読者にお聞きしたところ「非効率的な会議や資料作成が多い」が最も多く、31.6%を占めました。

「『もし、上司から質問された困る』という類の作成がやたらと多い」(47歳、男性)

「作成するもののあまりつかわれない資料や結論のでない会議はそれぞれ無駄なのにやめると不安なのかなかなかやめられない」(44歳、男性)

次に「仕事がこなせる量を超えている」(24.8%)ことが原因として挙がりました。

残業しないでも対応可能な仕事量でおさまらない理由について、様々な意見が寄せられました。まずは設問1にも人員削減によって結果的に残業時間が増えたという声があったように、「人が足りない」(47歳、女性)こと。

また、「できる人に仕事が集中する」(67歳、男性)ことや「能力がない人、仕事を断って遊んでいてもクビにならない人の分、断らないできる人に過重労働がかかる」(49歳、女性)など、仕事が偏重していることを挙げる読者もいました。

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