2017年12月17日(日)

アマゾン、AWSのボット強化で人材引き抜き

スタートアップ
2016/9/30 6:30
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VentureBeat

 米アマゾン・ドット・コムはチャット形式の電子商取引(EC)プラットフォームを提供するスタートアップ「エンジェル.ai」の創業者で最高経営責任者(CEO)であるナビード・ハザード氏を迎え入れた。

■ボットビジネスを強化

エンジェル.aiのサービスを案内するウェブページ

エンジェル.aiのサービスを案内するウェブページ

 20日の時点では、リンクトインのハザード氏のプロフィルには、アマゾンの「新たなボット製品のトップ」で、「コンシューマー・エンゲージメント・イニシアチブ」を率いていると記載されていた。その後同氏の役職は「プロダクトリーダー」に変更されている。

 アマゾンの広報担当者はベンチャービートのメールでの取材に対し「買収のうわさは事実ではない」と答えた。

 米IT(情報技術)ニュースサイトのテッククランチは、アマゾンがエンジェル.aiの買収を通じて同社の人材を獲得したと報じた。その後、アマゾンが買収を否定したのを受けて記事を更新している。

 アマゾンとハザード氏は同氏の新しい職務や、アマゾンでどんなボットの開発に取り組むのかについてはコメントできないとしている。もっとも、同氏は既存の対話アプリで使うアマゾンのチャットボット作成に携わっているとみられる。さらに、アマゾン傘下のクラウドサービス「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」で、サードパーティーの開発者が独自のチャットボット作成のために使う枠組みづくりを支援している可能性もある。

 フェイスブックやマイクロソフト、さらにはオラクルまでもがチャットボット作成の仕組みをつくっている。

 チャット形式のECサービスを提供するキップなどは、アマゾンマーケットプレイス経由で商品を販売しているが、「ライン」や「バイバー」、フェイスブック「メッセンジャー」など利用者が数億人に上る対話アプリでは、アマゾンのボットはまだ存在しない。

■仮想秘書のノウハウを応用

 エンジェル.aiの旧社名はゴーバトラー。マジックやフェイスブック「M」と競合する有料のバーチャル秘書サービスとして誕生した。今ではエンジェル.aiの技術は、EC各社が買い手のメッセージの意図をくみ取り、ホテルや航空券の予約、配達などの購入を完了させるのに役立っている。今回の買収合意の対象には、エンジェル.aiの別の社員の獲得や、同社の技術やデータも含まれているとテッククランチは報じている。リンクトインによると、同社の社員は20人に満たない。

 IT各社によるボットや人工知能(AI)市場での主導権争いを受け、こうした分野を手掛ける企業への投資や買収がここ数カ月で急増している。グーグルは19日、機械学習に加え、チャットボットやパーソナル秘書の開発を手掛けるAPI.aiを買収。8月にはアップルが機械学習のスタートアップTuriを獲得した。

 ニューヨークに拠点を置くエンジェル.aiは2015年に創業。15年7月には、ゼネラル・カタリスト・パートナーズ率いる増資で800万ドルを調達したと発表した。この増資には、レークスターやグローバル・ファウンダーズ・キャピタル、スローベンチャーズ、ボックスグループ、サウンドベンチャーズ、チェリーベンチャーズも参加した。米調査会社CBインサイツが最近指摘したとおり、エンジェル.aiは大手ベンチャーキャピタルからいち早く資金調達を果たしたボット関連スタートアップとなっている。

By Khari Johnson

(最新テクノロジーを扱う米国のオンラインメディア「ベンチャービート」から転載)

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