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テニス大坂、負けて高まる経験値 伸びしろ無限大

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2016/9/28 6:30
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女子テニスの大坂なおみ(18)。25日まで行われた東レ・パンパシフィック・オープン決勝で元世界ランキング1位のキャロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)に5-7、3-6で敗れ、ツアー初優勝はならなかった。もし優勝すれば伊達公子(クルム伊達)以来、21年ぶりの快挙だった。大坂の快進撃には世界のテニス関係者も注目している。

表彰式で漆塗りの準優勝トロフィーを手にする大坂(左)

表彰式で漆塗りの準優勝トロフィーを手にする大坂(左)

最速194キロのサービスと、フォア・バックの両サイドから繰り出せる強打は観衆をもスカッとさせるほど。四大大会通算22回優勝のセリーナ・ウィリアムズ(米国)のような鮮烈さがある。今大会は2011年全米テニスを制したサマンサ・ストーサー(オーストラリア)の元コーチ、デービッド・テイラー氏もついていた。日本テニス協会とアドバイザー契約を結ぶことが決まっている同氏からコートの内外で授けられた戦術的アドバイスをすぐに生かし、初戦の土居美咲(ミキハウス)から世界12位ドミニカ・チブルコバ(スロバキア)、世界20位のエリナ・スビトリナ(ウクライナ)まで、勢いだけでは説明できない勝ち方で決勝までたどりついた。

メディカル・タイムアウト、対応で明暗

決勝の対戦相手、ウォズニアッキはそれほどパワーはないが、フットワークが素晴らしく、どんなボールでも追いかけて拾う一方、攻撃に転じれば相手コートにオープンスペースを作って、ショットを決めていく。そうしたウォズニアッキに対して、大坂のパワープレーがジワジワと効き始めていた。第1セットは相手のサービスゲームを2つブレークし、第7ゲーム終了時点で4-3とリード。このコートチェンジの際、ウォズニアッキがメディカル・タイムアウトを取り、コートを立ち去った。

戻ってきたウォズニアッキの左太ももにはテーピングがぐるぐる巻きで、動きが急激に鈍くなっていた。大坂のショットを追いかけず、リターンをするにも足の踏ん張りがきいていなかった。ウォズニアッキの生命線であるフットワークを生かせない――。

そして迎えた第8ゲームは30-0。多くの人が「よっしゃー、チャンス」と思ったろうが、実はこの状況は危険で、特に経験の少ない選手には難しい状況だ。

ポイントを奪われ天を仰ぐ=共同

ポイントを奪われ天を仰ぐ=共同

「勝てる」と思って、気が急いてしまう自分をコントロールするのは難しい。この状況は最終セット5-1から世界9位のマディソン・キーズ(米国)に逆転負けした全米3回戦で経験済み。しかし、今回は相手が万全ではない。「(相手が)メディカル・タイムアウトを取るのに慣れていなかった。第1セットを取れるって思っちゃっただけでなく、彼女はどんな状態なのかしら?とか考えちゃった」と大坂は言う。

ショットに迷い、腕が振れなくなる

「ここで(同情せず)一気に息の根を止めないといけないんですけどね……」。日本テニス協会強化本部ナショナルチーム女子コーチの吉川真司さんは苦笑いした。トップ選手はこういう状況こそ慎重になり、リスクは冒さず、黙々とボールを打ち返して淡々とポイントを重ねていくが、大坂はそれができなかった。ショットに迷いが生まれ、腕が振れなくなった。「このままではまずい」と強打をすると、まるで素人のようなすっぽ抜けた当たりになってしまった。

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