米「ITバブル崩壊」、年初予想的中せず?

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2016/9/23 6:30
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VentureBeat

この3つは2016年に「起きなかったこと」だ――。リオデジャネイロ五輪の競泳男子で金メダルを獲得したライアン・ロクテ選手ら4人の米代表は、現地で強盗被害に遭っていなかった。米プロバスケットボールのNBAでは、大本命のゴールデンステート・ウォリアーズが2連覇を果たさなかった。そして、米10ドル紙幣に描かれている(初代財務長官)アレキサンダー・ハミルトンは(変更が発表されていたのに)変わらなかった。

もっとも、ニュースになったこれらの「起きなかったこと」は、2016年のIT(情報技術)株暴落という、広く予測され強く警戒されていたおそらく今年最大の「起きなかったこと」に比べれば取るに足りない。

■スタートは最悪ながら堅調な株価

(C)JMiks/Shutterstock

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クリスマスの飾りがまだ残る年初の米株式市場は、ダウ工業株30種平均が史上初めて4日続落し、ナスダックが「例のあの年(2000年)」以降最悪のスタートを切った。さらに、ベンチャーキャピタル(VC)環境が凍りつく兆しがあったため、「ITバブル崩壊第2弾」は時間の問題だとする見方が大勢を占めていた。

ロクテ選手ではないが、こうした懸念は「行き過ぎ」だった。8月22日の時点では、ダウは年初から6.34%、ナスダックは4.74%それぞれ上昇。S&P総合500指数も8.33%高となった。

7月末の時点では、今年に入り新規株式公開(IPO)を果たしたIT企業は5社しかない(昨年のIT企業のIPO件数も6年ぶりの低水準だった)。だが、この停滞をものともせず、新規上場を成し遂げようとするユニコーン(企業価値が10億ドルを超える巨大ベンチャー企業)が増えるとみられている。

この株価上昇は、政局の先行き不透明感から暴落するという選挙イヤーの相場の法則にさえ反している。

では、何があったのか。というよりもむしろ、誰もがあると思っていたことがなぜ起きなかったのか。

相場を下支えしているマクロ経済動向の他にも、IT業界に特有の3つの理由を挙げることができる。

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