2019年9月20日(金)

産業用IoTで覇権争い GEとシスコが対決

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2016/9/2 6:30
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VentureBeat

IT(情報技術)大手各社はあらゆるモノがインターネットにつながる「IoT」で優位に立とうとしのぎを削っている。広範囲にわたる需要が見込まれるIoTサービスを積極的に推進している企業で時価総額が1500億ドルを超えるのは、現時点では米グーグル、米マイクロソフト、米アマゾン・ドット・コム、米ゼネラル・エレクトリック(GE)、米AT&T、米ベライゾン、米IBM、そして米シスコシステムズの8社だ。クラウド、コンピューター、通信会社を除けば、残るは産業用IoTに狙いを定めるGEとシスコとの興味深い対決となる。この大手2社の対決は見ものだ。共にIoT市場に適応するために自己変革に取り組んでいるとあってはなおさらだ。

■IoTへの期待が大きければ、投資額も大きい

GE(左)とシスコシステムズ=(C)GE:Testing Cisco:Ken Wolter/Shutterstock

GE(左)とシスコシステムズ=(C)GE:Testing Cisco:Ken Wolter/Shutterstock

米調査会社IDCは、IoT分野への熱意が伝わってくるほど、投資額も大きくなることを示している。

IDCは6月のリポートで「米企業による今年のIoT関連のハードウエア、ソフトウエア、サービス、インターネット接続への投資額は2320億ドルを超えるだろう。さらに、2015 ~19年の米国のIoT関連の売上高は平均で年16.1%増え、19年には3570億ドル以上に達する」との見通しを示した。

IoTには巨額の資金が投じられるため、GEとシスコは自社こそがIoTソリューションの信頼できるパートナーだと証明したいと望んでいる。それぞれのアプローチを詳しく検討してみよう。

米企業によるIoT投資額(16年と19年、単位:10億ドル、出典:IDC)

米企業によるIoT投資額(16年と19年、単位:10億ドル、出典:IDC)

■GE デジタル変革を全力で推進

GEはここ数年、徹底した自己変革に取り組んでいる。

同社はホームページで、自社についてこう称している。

・世界最高のデジタル・インダストリアル・カンパニー

・物理世界とデジタルの融合を図り、産業革新を進める

・検出、予測、対応で世界をより機能的にする

GEは14年、米ピボタル・ソフトウエアのクラウド基盤「クラウド・ファウンドリー」をベースに開発したIoT基盤「プレディクス」が間もなく利用できるようになると発表した。GEは遅くとも1億500万ドルを投じてピボタルに10%出資した13年4月には、プレディクスの開発に着手していた。ピボタルは米EMCと米ヴイエムウェアから分離・独立した企業で、新たなソフトウエアの短期間での開発を支援している。

GEは産業分野でかねて手掛けてきた事業に、クラウド・ファウンドリーのような最先端のクラウド基盤への金銭的・技術的投資を組み合わせれば、IoTでチャンスをつかめると確信している。

GEのジェフ・イメルト最高経営責任者(CEO)はビジネス向け交流サイト(SNS)リンクトインとの最近のインタビューで、これに関する見解をいくつか示している。

「企業や消費者向けのIoTにはない『インダストリアル・インターネット』の強みには、とてつもない価値がある」

「これを成功させるには、GE内に水平事業、つまりソフトウエア分析会社を設立しなくてはならないだろう」

さらに興味深いことに、ニュースサイトやSNSで広く取り上げられたこの発言は、GEがデジタル変革にどれほど深く関わろうとしているかを表している。「この会社のどこに配属されても、プログラミングを学ぶことになる。100%全員がだ」

IDCの予測では、IoTが最も得意とする分野は製造作業、輸送、スマートビルディングであるため、GEの出番は多い。GEの売り上げではもちろん電力や航空、医療が大きな比重を占めているが、輸送や電化製品、照明事業の売上高も数十億ドルに上る。

16年4~6月期のGEの売上高-計335億ドル

16年4~6月期のGEの売上高-計335億ドル

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