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最も期待できる新興国「インド」56%
第286回解説 編集委員 木村恭子

2016/9/1 3:30
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 リオデジャネイロ五輪の開催国、ブラジルにロシア、インド、中国、南アフリカを加えた「BRICS」に代表される新興国は、2008年のリーマン・ショック後は一時、世界経済を支えた印象さえあるほどの好景気でしたが、最近はその成長に陰りがみえています。

 これから数年先の新興国の経済状況を電子版の読者に予測していただいたところ、「横ばい」との見方が41.8%を占め、最多でした。

 一方、成長が期待できる具体的な国名では、BRICSのメンバーの「インド」が56.1%となり、2番目に多かった「インドネシア」(13.9%)を大きく引き離しました。

 「インド一点集中」のなかで、「新興国は期待できない」が12.2%で3番手に付けたほか、これまで急成長してきた「中国」への期待も2.7%にとどまりました。

 新興国の経済は「横ばい」だと見る読者は、経済成長への期待はあるものの、グローバル化する中で、他国の影響を受けざるを得ない状況を危惧しています。

 「成長する国もあれば、減速する国もありそうなので、トータルでは横ばいと予想します。やはり、地政学的なリスクが増大すれば経済も大きく揺れると思います」(61歳、男性)

 「とにかく新興国は人口が増加しているので、伸びしろは間違いない。しかし国際為替の変動やグローバル企業の進出状況などにもろもろ課題があるので、結果、横ばいではないかと思う」(41歳、女性)

 次に回答数が多かったのは「成長する」の32.3%でした。新興国の伸び代に期待を寄せています。

 「新興国とひとくくりにはできないが、先進国企業でなく自国の企業(産業)をどれだけの国が育てられるかが一つの鍵かと。潜在能力は相当程度あると思う」(32歳、男性)

 「エネルギー価格が一時的に下がり、新興国の財政の悪化につながったが、中長期的な観点で見ると、人口が増え、需要が増えるので、再度、10パーセント前後の成長が見込まれる」(32歳、男性)

 一方、「悪化する」と答えた22.1%の読者は、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ政策によって、新興国に流れていた資金が国外に出ていく事態が予想されることを根拠に挙げていました。

 「新興国の成長には経済をけん引する大国が必要で、中国はよくて横ばい、米の金利引き上げで新興国ら投資が引き揚げられ、新興国経済は悪化する」(57歳、男性)

 世界銀行が6月に公表した最新の世界経済見通しによると、2016年の新興・途上国の実質国内総生産(GDP)成長率見通しは3.5%でした。先進国の1.7%に比べると倍以上の伸びではありますが、1月時点よりも下方修正されています。

 特に、新興・途上国の中でも資源輸出国の下げ幅が大きく、これらの国に限った場合の成長率は前回予測から1.2ポイント下方修正した0.4%でした。

 世界経済の課題を話し合う場としては、日米欧の主要7カ国(G7)に加え新興国も参加する20カ国・地域(G20)首脳会議が注目されています。

回答者の内訳
回答総数294
男性96%
女性4%
20代4%
30代10%
40代18%
50代27%
60代31%
70代8%
80代以上2%

小数点以下は四捨五入

 G20メンバーの中で、これから経済成長をする新興国として最も期待を集めた「インド」を挙げた読者は、インドの人口数に注目しています。

 「インドの人口が中国を抜いて世界一になるのも時間の問題。貧富差も大きいですが、安定した政権なので今後も成長が続くと思います」(61歳、男性)

 「人口は成長に(寄与することが)大きい」(54歳、男性)

 国連の予測では、インドは22年には、現在1位の中国を抜き、世界最大の人口を抱える国となる見通しです。

 30年時点でみた場合、インドが約15億3000万人で最も人口が多く、次の中国が約14億5000万人、3位の米国は約3億5600万人に達するそうです。

 今回、経済成長する国として2番目に挙がった「インドネシア」(13.9%)も人口の増加が著しく、先の国連予測でも30年には約2億9500万人と4位に付けています。

 「2億人の人口を抱え、石油等の天然資源に恵まれており、国民の教育水準の高いインドネシアは今後、大きな成長が見込まれると考える」(33歳、男性)

 一方、「新興国は期待できない」と答えた読者は、国内の政情が安定していない状況を懸念材料と見ています。

 「ロシア、中国を除いては政治が軟弱もしくは国内が安定しておらず、厳しい。中国は構造的問題でまた厳しい。サウジ、ロシアは資源価格次第で、経済をけん引する他の大国頼みだ」(57歳、男性)

 9月4、5日には、G20首脳会議が中国・杭州で開かれる予定です。新興国経済については、当事国が参加しての会議なので、突っ込んだ議論が期待できるといえましょう。

 中国当局が、会場周辺の工場に稼働停止を命じたり、交通量を減らすために観光客の訪問を見送らせるようにしているといった報道が散見されます。14年の北京でのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の時に演出した「APECブルー」のような「G20ブルー」が見られるかもしれませんね。

 今回の調査(8月27~30日)にご協力いただいた読者の皆さんによる安倍内閣の支持率は62.9%でした。前回調査の64.4%よりも1.5ポイントの下落でした。

 ちなみに、毎月行っている日本経済新聞社とテレビ東京による最新の世論調査(8月26~28日)では、内閣支持率が62%となり、前回調査(8月9~11日)より4ポイント上昇しました。60%台になったのは2014年9月の内閣改造直後の調査以来です。

 一方で、「支持しない」読者からは「7月の家計調査では、消費支出がマイナス、家計の実質収入も前年同月比-1.8%。家計が悪化している」(63歳、男性)との指摘もありました。

 1日の日本経済新聞朝刊「視点・焦点」面では、新興国経済に関する特集を組んでいます。併せてお読みください。

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