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世界初、自動運転タクシー試験サービス開始
シンガポールで米ベンチャー

2016/9/1 6:30
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 世界初となる自動運転車サービスの一般向け試験運行が8月25日、シンガポールで正式に始まった。自律走行ソフトウエアの開発を手掛ける米ヌートノミーが、米配車アプリ大手ウーバーテクノロジーズよりも数日早く実施にこぎ着けた。

■2018年の完全実用化が目標

 ヌートノミーは2013年に米マサチューセッツ工科大学(MIT)から分離・独立し、マサチューセッツ州ケンブリッジに設立されたベンチャー企業で、自動運転車や移動ロボットを専門としている。

利用は無料という(ヌートノミーの車両)
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利用は無料という(ヌートノミーの車両)

 今年5月の増資では1600万ドルもの資金を調達。中心となったのは米ハイランド・キャピタル・パートナーズだが、シンガポール経済開発庁の企業投資部門EDBIも参加した。ヌートノミーは8月には、シンガポール陸上交通庁と提携し、「自律型オンデマンド輸送サービス」の走行試験に乗り出す方針を発表。18年に自律走行車(AV)サービスを完全に実用化することを最終目標に掲げている。

 ヌートノミーは4月からシンガポールの新興ビジネス街ワンノース地区で、一般客を乗せずに走行試験を実施してきた。同じ地区で18年の完全実用化まで、この「ロボタクシー」サービスの試験運行を続ける。

 ただし、このサービスは誰でも利用できるわけではない。ヌートノミーのスマートフォン(スマホ)用アプリを使うには、招待状を申請する必要がある。利用者に選ばれれば、仏ルノーの電気自動車「ゾエ」か、三菱自動車の電気自動車「アイ・ミーブ」の配車をリクエストできる。利用料金はかからない。

 自動運転タクシーは時期尚早ではないかとの懸念に配慮し、ヌートノミーのエンジニア1人が万全を期すために車に同乗する。米グーグルやウーバーなどの他の企業はまさに、このやり方で自動運転の走行試験を成功させてきた。つまり、公道走行では常に人間の予備「ドライバー」が控えているというわけだ。

 ヌートノミーが試験運行を開始したタイミングは重要だ。ウーバーは5月、米ピッツバーグの公道で自動運転車の走行実験に乗り出す方針を明らかにしていた。ところが8月19日に、ライドシェア(相乗り)サービスの一環として、8月中に自動運転サービスの提供を開始すると発表。(この記事が掲載された8月25日の時点では)8月はあと1週間足らずなので、ウーバーのサービス開始は間もなくだ。だが、ヌートノミーは25日にサービスを導入したことで、自動運転車の実用化レースで快挙となる「初」の称号を手にした。

■米国や英国では自動福祉車両の試験走行も

万全を期すためエンジニアが同乗する(ヌートノミーの車両)
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万全を期すためエンジニアが同乗する(ヌートノミーの車両)

 ヌートノミーを共同で創業したカール・イアニャマ最高経営責任者(CEO)は「ヌートノミーの世界初の試験運行には、われわれの自律走行ソフトウエアシステムの完成度の高さが直接反映されている」と強調。「これは実際の状況で乗客からフィードバックを集める特別な機会となる。このフィードバックは、18年の自動運転車両の開発に向けたまたとない武器となる」と語った。

 ヌートノミーはシンガポールで初の自動運転タクシーの試験運行を始めた一方、米ミシガン州や英国では自動福祉車両の試験走行も実施している。

 ハイテク分野では、16年は自動運転車を巡る攻勢が過熱した年として歴史に残る可能性がある。今年に入り、独BMWは21年までに完全自動運転車を生産するために、米インテルとイスラエルのモービルアイと提携すると発表。米ゼネラル・モーターズ(GM)は米配車大手リフトに5億ドルを出資したのに伴い、自動運転車の開発計画を明らかにした。さらに、トヨタ自動車は自動運転車の開発方法を研究するために50人規模の研究所を設立し、ウーバーへの戦略的投資に踏み切った。

 その他にも、中国インターネット検索最大手の百度(バイドゥ)が米シリコンバレーに自動運転車の専門部門を設立。グーグルは欧米自動車大手のフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)と組み、自動運転車「数十台」の公道走行を目指している。

By Paul Sawers

(最新テクノロジーを扱う米国のオンラインメディア「ベンチャービート」から転載)


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