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南京錠もIoT 金庫や機密倉庫を遠隔管理

半導体商社の菱洋エレクトロはあらゆるものがネットワークにつながる「IoT」に対応した電子錠システムを発売した。フィンランドのアブロイ社製の電子錠を使い、機密文書や危険物を管理する倉庫で利用を見込む。誰がいつ鍵を開けたか記録したり、ネットワークで解錠・施錠を管理したりできる。

通信用の半導体を内蔵したアブロイ社の電子錠

このほど電子錠を製造するアブロイ社と販売代理店契約を結んだ。電子錠は一見すると重厚な南京錠にしか見えないが、鍵と鍵穴側のシリンダーに認証用の通信半導体が内蔵され、鍵が差し込まれた際に通信し合って認証する機能を持つ。

最大の特徴はログを記録する点にある。鍵に固有の認証番号があるため、誰がいつ開けたのか自動的に記録できる機能を持つ。

さらに鍵穴側にネットワークにつながる通信機能を持たせることで、クラウドコンピューティング上で解錠時の情報を吸い上げて常時監視できる。機密文書や危険な薬品などを保管する倉庫や金庫に取り付け、セキュリティー管理室が許可した場合だけ解錠するように設定できる。鍵を保有する複数の部署や従業員に対して、時間帯に応じて解錠できる権限を設定することも可能だ。

機密情報を扱う官公庁や企業、危険物を扱う工場や病院、インフラを担う鉄道会社や電力関係の施設などの利用を見込む。倉庫への入退室の管理のほか、金庫や保管庫などにも取り付けられる。菱洋エレクトロはアブロイ社の電子錠を活用して、顧客企業の要望に沿ったセキュリティーシステムの構築を担う。2020年の東京五輪に向け、テロ対策などのセキュリティー意識の高まりが商機になると判断した。

半導体商社は国内家電・IT(情報技術)機器メーカーの不振のあおりで売り上げが低迷。さらに米系の世界大手が相次ぎ国内事業強化に動き、経営環境が厳しくなっている。菱洋エレクトロはシステム設計部隊を抱える強みを生かし、セキュリティーなどの分野で独自のシステムを提案し、収益底上げを狙う。

(企業報道部 細川幸太郎)

[日経産業新聞2016年8月29日付]

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