2019年9月22日(日)

五輪のゴルフはメジャーに並ぶ価値がある
ゴルフライター 嶋崎平人

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2016/9/4 6:30
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リオデジャネイロ五輪の日本勢の奮闘ぶりには、心が震える思いがした。金12個を含む史上最多のメダル41個を獲得。競泳、柔道、体操、レスリング、バドミントン……。メダルを取った選手だけでなく、惜しくも逃した選手のコメントを聞くと、4年に1度の五輪への思いがひしひしと伝わってくる。

メジャー大会にない感動備えた五輪

リオの舞台に立つまでの長い道のり。五輪本戦での厳しい戦いは、どれほど激烈だったか。レスリング女子で4連覇に挑んだ53キロ級の吉田沙保里は、銀メダルに終わって「取り返しのつかないことになってしまった」と号泣した。その光景が目の裏に焼き付いている。

その中で、ゴルフが112年ぶりに競技として復活した。競技復活は2009年10月に開催された国際オリンピック委員会(IOC)総会で決定されたからだ。この総会に向け、世界のゴルフ界が一体となってプレゼンテーションを実施した。ジャック・二クラウス、フィル・ミケルソン、タイガー・ウッズ(いずれも米国)、ロレーナ・オチョア(メキシコ)らがビデオメッセージに出演し、熱い思いを語ったことを覚えている人も多いと思う。

五輪コースは、リオの選手村から9キロの場所に造成された。男子が7128ヤード(パー71)、女子6245ヤード(パー71)の設定で、男女とも個人戦72ホールのストロークプレーで争われた。男子の金メダルはジャスティン・ローズ(英国)で、銀がヘンリク・ステンソン(スウェーデン)、銅がマット・クーチャー(米国)。女子は金が朴仁妃(韓国)、銀がリディア・コ(ニュージーランド)、銅がフォン・シャンシャン(中国)。男女とも、メジャー優勝経験者が金メダルに輝いた。

男子ではステンソンと激しく争ったローズが優勝を決めた。国旗が掲げられ、国歌が流れる表彰式は、ゴルフのメジャー大会でもない感動を呼ぶ場面であった。

日本の池田勇太は初日の出遅れなどが響いて21位に終わった=共同

日本の池田勇太は初日の出遅れなどが響いて21位に終わった=共同

盛り上がり欠いた原因…やはり辞退騒動

世界的には男子ツアーが女子ツアーよりも圧倒的に人気があるが、その男子でさえ五輪でゴルフがどれほど盛り上がったのかは、疑問に思っている。ゴルフは勝敗が決まるのに4日間かかる。ウサイン・ボルト(ジャマイカ)が圧巻の3連覇をなし遂げた陸上の男子100メートルのような、瞬時に勝ち負けがわかる競技がもたらす興奮は得られるべくもない。もちろん、それは競技の特性で、仕方ないものではある。

盛り上がりに水を差したのは、やはり、男子のトップ選手の辞退騒動だろう。世界ランキングトップのジェーソン・デー(オーストラリア)をはじめ、ダスティン・ジョンソン、ジョーダン・スピース(いずれも米国)、ロリー・マキロイ(英国)がそろって出場せず、日本勢では松山英樹も辞退した。

その多くの理由は、治安の悪さと、ジカ熱への不安である。ただ、本音はそうであろうか。男子ツアーはマスターズ、全米オープン、全英オープン、全米プロの四大メジャーがあり、それぞれ100年以上か、それに近い歴史を誇っている。賞金総額も大きく、ゴルファーが常に目標としてきた大会である。

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