2019年1月19日(土)

スマホゲーム退会 セガ、ヒット狙いで防ぐ

2016/8/29 6:30
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スマートフォン(スマホ)ゲームを長く楽しんでもらうためのサービスが増えている。利用者のつまずきを解消したり、利用者同士を交流させたりすることで離脱を防ぐ。ハイリスク・ハイリターンのアプリビジネスに根負けする企業も出ているなか、一発逆転のホームラン狙いから、着実にヒットを積み上げるスタイルへの変化を促す。

セガネットワークスの「オルタンシア・サーガ」

セガネットワークスの「オルタンシア・サーガ」

セガネットワークスは8月、ゲームキャラクターの情報を集めるサイト「Expi(エクスピ)」を立ち上げた。エクスピのバナーをゲーム画面に掲載すれば、利用者は直接、キャラクター情報に移動できる。利用者は手に入れたキャラクターの背景や強さをネットで調べる手間を省ける。手始めに、自社のスマホゲーム「オルタンシア・サーガ」のキャラクター情報の掲載を始めた。

スマホゲームはキャラクターのデザインや設定の作り込みに凝った作品が多い。キャラクター集めの要素が強く、キャラクターへの愛着がゲームを続ける意欲につながっているケースもある。

セガネットワークスの「エクスピ」はキャラクター情報を掲載して、ゲームをより深く楽しめるようにする

セガネットワークスの「エクスピ」はキャラクター情報を掲載して、ゲームをより深く楽しめるようにする

カヤックは7月、スマホゲームのマーケティングを一括して請け負う新事業「ゲー宣部」を立ち上げた。短文投稿の「ツイッター」といったSNS(交流サイト)を活用して利用者を集客。そこから、ゲーム動画投稿などができる自社サービス「Lobi(ロビー)」に誘導して定着させる。

ロビーではネットでは見つけにくい詳細な攻略情報の交換や協力戦を楽しむ仲間の募集ができる。利用者同士の交流が深まれば利用者はゲームをやめにくくなる。

多額の宣伝費を投じ、配信前の事前登録で数十万人を集めるゲームもある。ただ、一般的に配信2週間で8~9割の利用者が離脱するため、宣伝費の大半が無駄金になっている。中小企業は体力勝負に巻き込まれては生き残りが難しく「『継続率』を重視する風潮が強くなっている」(片岡巧執行役員)という。

サイバーエージェント子会社のCyberZ(東京・渋谷)は画面上にゲームの攻略情報を表示して、利用者が円滑にゲームを進められるように支援するサービスを始めた。利用者のゲームの進み具合やレベル、アイテムの保有状況などに応じて最適な攻略情報を表示する。SDK(ソフトウエア開発キット)をアプリに組み込めば、サービスを利用できる。

スマホゲームは売り上げランキング上位の顔ぶれがほぼ固定され、ホームランが打ちにくい。知名度が低い完全新作の場合、上位に食い込んだり、上位を保ったりするためには億単位の宣伝費が必要で、一獲千金を狙った参入組は脱落や事業縮小を余儀なくされている。残った企業には集客した利用者を手厚くもてなし、細く長く楽しませて課金してもらう手法の模索が活発になっている。

(企業報道部 新田祐司、山端宏実)

[日経産業新聞8月29日付]

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